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カテゴリ:本の話題
刑事一代 ホシはゲロったら死刑ってことを知って いるんだ。つまり、ヤツらは本当に命を 賭けているんだ。そのウソをつき崩す には、ネタしかない。それから、そう、 気迫だね。ホシとデカの命がけのぶつかり 合いなんだよ、なあ。 捜査は、ホシとデカの命がけのぶつかり合いだ―警視庁 捜査一課勤務30年の名刑事・平塚八兵衛が、昭和史に 残る大事件の捜査現場を語る。地を這うような徹底捜査 で誘拐犯・小原保を自供へ追い込んだ吉展ちゃん事件 から、帝銀事件、下山事件、そして未解決に終った三億 円事件まで、貴重な証言が満載。事件捜査の最前線に 立ちつづけた男の言葉からは、熱すぎるほどの刑事魂が 迸る。 僕は昭和52年生まれなのですが、それでも聞いたこと のある昭和に起こった数々の事件を担当したのが、この 平塚八兵衛氏だというのにはかなり驚かされてしまった のですが、この本はその八兵衛氏の語ったことを聞き 取りという構図を取っているので、よりリアルに捜査 などの経緯が克明に記されています。そういう意味では 僕らが慣れ親しんだ刑事ドラマやサスペンスなんかより よほど迫力のある現場の声や、日本の警察の検挙率の 高さがどのように作られていたのかがわかる凄まじい 真に迫ったものでした。 この本を読んでいて、良くも悪くも昭和という時代の 人たちの生き方を目の当たりにすることが出来ました。 僕は平成時代の人間の考え方になってしまっているので、 どうしてもこうした昭和の人たちの考えというのとは 違った観点になってしまうのですが、それでも目的に 対する執着や情熱という熱さというのをひしひしと感じる ことが出来て、こんな時代だからこそこうした生き方 が必要になってくるのではないかと思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.09.17 21:22:53
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