859383 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

灰色の空のむこうには…

灰色の空のむこうには…

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

しまずんば

しまずんば

Headline News

Calendar

Recent Posts

Category

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

MIDNIGHT★B… 青葉 蓮さん
○●Precious… ☆.。.:*・゜shooting star゜・*:.。.☆さん
豊かさを高める成長… Miyuki♪さん
川の流れのように ゆっちだもん8327さん
掌の砂、流れる雲、… ゆっちですよさん

Comments

zer@ aspenly A unique site that allows children to r…
http://buycialisky.com/@ Re:コインパーキングでの攻防…(06/25) discount brand-name cialisdiferenca do …
http://buycialisky.com/@ Re:「結婚しない」…(12/20) over the counter generic cialisbuying c…
http://buycialisky.com/@ Re:幸せ…(07/30) where to buy cialis soft fromwanneer ci…
http://buycialisky.com/@ Re:「DQNに彼女寝取られたので復讐してやったww」…(01/08) inexpensive cialis softwomen opinions o…
2009.09.22
XML
カテゴリ:映画な話
というわけで、デアゴスティーニ社から刊行された
オペラ・コレクション第2号の「椿姫」を見ました。


まだオペラを見始めた僕がどうこういうのもおかしい
ものがあるかもしれませんが、創刊号の「カルメン」
と違い、結末は同じ悲劇的なものではありましたが、
僕的には全編に渡って登場人物の心情を切々と訴え
続けたこの「椿姫」のほうが面白かったです。

「カルメン」ではヒロインのカルメンの心情はほとんど
明らかにされず、その行動で判断するしかなかった上
に歌にも狂言回し的な周りの人物たちによる情景説明
が多数見受けられたのですが、こちらの「椿姫」はそう
いったものは極力減らされており、徹底的に登場人物
たちの心情を歌い上げることによって物語の深みが出て
いたのはとても共感できるものがありました。

まぁ、欲を言うならば「カルメン」はオペラというより
クラッシックの音楽で有名な曲がいくつもあり、知って
いるという意味では面白かったのですが、それに対して
この「椿姫」で流れる音楽はほとんど知らないものばかり
で、そこのところはちょっと微妙なものがありましたが。


それにしてもこの「椿姫」を見て感じたことは、当時の
パリの社交界の貴族たちの人間性がよく理解出来なかった
ところがあります。

そもそも、この「椿姫」のヒロインであるヴィオレッタは
高級娼婦でして、それを知りながらも恋に落ちた御曹司の
アルフレードは身分違いながらも一緒に暮らすことになり
ます。

そこまでは日本でも時代劇などで芸者を身請けするなどの
話があるので、当時としては納得できるのですが理解でき
ないのはアルフレードの父親によってヴィオレッタは別れる
ように説得されて、苦しみながらも父親の願いを受け入れる
のですが、その後の行動がそれまでのパトロンもどきの
存在である男爵のところに身を寄せ、アルフレードと共に
暮らしているときには参加しなくなったパーティーに男爵
とともに現れたところです。


世間知らずのアルフレードは家を出てからもこれまでと
同じ暮らしを続けていたために金銭的に華やかな生活を
していたため、ヴィオレッタが自分個人の財産を処分
しながらその生活を続けていたというのは愛の力とは
偉大だなぁと思いつつも、それを知ったアルフレードは
そのことに対処しようと奔走した矢先の別れでして、家に
パーティーの招待状があってそれにヴィオレッタが参加
する(それが届いたときにはヴィオレッタは行く気が
ないと歌う)と思ったアルフレードはその会場に駆け
つけます。

そして、男爵とともに現れたヴィオレッタを見て、2人
だけで話し合う中、父親との約束で本当のことを言え
ないヴィオレッタは他に好きな男が出来たと言ったこと
で、アルフレードは怒りに任せてこれまでの金銭的な
援助を返すかたちで衆人の前でヴィオレッタに財布を
投げつけるのですが、それを見た周りの人間たちは婦人
を辱める行為は最低だと言います。

まぁ、確かに登場からしてアルフレードはどこか人間的
に抜けたぼんぼんのようなところがあったのですが、
この第3幕に起きた事件について僕が見る限りはどっち
もどっちだと思い、理解できないのです。


これまで一緒に暮らしていたのに、別れるとなったら
生きるためとはいえ他の男と手を返したように現れた
ヴィオレッタのほうが先にアルフレードに対して名誉
を傷つけていると思うのですが、この時代のプライド
や誇りというのはよくわからないなぁと。

なにより、自分の行動に対して相手がどう思うのかを
鑑みることなく、自分の思いのままに行動していると
いう意味でも、アルフレードにしろヴィオレッタにしろ、
父親にしろどれもこれも似たような自己責任を放棄して
いるような気がしてならないです。

そこらのところに対して違和感を感じることなく、今
なお公演されるということは、この時代の情勢としては
それが当たり前であったのかもしれないですが、そこの
ところの当時の社会通念というのをもう少し知らないと
こうした物語の突っ込みどころというのを間違えて見て
しまうなぁと思いました。


この第3幕だけが僕の中では疑問視されるものでして、
その他のところはとても良かったですし、物語だけでなく
知らない音楽ながらもとても情景を叙情的に表現している
クラッシックは素晴らしいものだったと思います。

2作目にして気付いたのは、現代劇というか映画やドラマ
に小説は1から10まで説明するか、1から8まで説明
して後は想像に任すようなところがありますが、この
オペラというのは長大な物語の中でもクライマックス部分
だけを切り取ってやっているという意味では、原作となる
物語を知らないと楽しみも少なくなるんじゃないかなと
いうものです。

たとえて言うなら、1・4・8・10という感じで見所
だけをやっている感があったのは、これまで知らなかった
世界なだけに途中の経緯は想像するしかないというのが、
もったいないというか、難しいところかなと。







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.09.27 10:59:04
コメント(0) | コメントを書く
[映画な話] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X