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カテゴリ:本の話題
うみねこのなく頃にEpisode2(下) 人間ってのは本来、信じ合う生き物の はずだ。…なのに世知辛い世の中を 生きるために、疑り深さを覚えちまう。 …だから何でも疑っちまう。俺たちは 悲しい生き物だな。 1986年10月、あの忌まわしき“六軒島大量殺人事件” が再び繰り返されようとしていた。魔女の存在を否定する ため、右代宮戦人は黄金の魔女ベアトリーチェと一騎打ち のゲームに挑む!魔女の仕業としか思えない絶対的不可能 犯罪を戦人はいかに「人間とトリック」で論理的に証明する のか!?一方ベアトリーチェは想像を絶する新ルール「赤き 真実」を提案し、戦人を窮地に追い込んでいき…!? 前巻である上巻がとても感動的だったのでこの下巻も期待 して読んだのですが、見事に期待は裏切られてしまいました。 いやこれはこれで面白く、とうとう狂気と正気の間で揺れ 動く黄金の魔女ベアトリーチェの本性を垣間見ることが 出来た気がするのですが、副題である“Turn of the golden witch”、直訳すると“魔女の手番”というだけあって、 前エピソードではまだ人為的な犯行という見方も出来た 大量殺人事件も今回は推理も不可能なくらいに荒唐無稽な 描写で描かれた魔女の仕業としか思えない犯行の数々に ただただ脱帽するばかりでした。 この物語の特徴としては、本編とは別にメタ視点として 戦人とベアトリーチェの事件に関する推理合戦があるの ですが、第1の謎は何とかわかってもそれ以降はさっぱり 理解できず、戦人も全くお手上げな状態の事件の数々に ミステリー作品ではなくファンタジー作品を読んでいる 気がしてきました。ここまで来るとある意味反則な作品で どう決着をつけたいものなのか理解に苦しむところだった のですが、あとがきにあるように人間か?魔女か?という 両方の手番が出揃ったので、次エピソードではそれらを 踏まえた新たな上位エピソードになると解説されていた ので、最悪な展開はこのような結末を迎えるものと思い つつ、今後の新展開に期待したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.01.11 15:31:32
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