灰色の空のむこうには…

デトロイト・メタル・シティ スペシャル・エディション


あいつは天才なんだ
自分の才能にきちんと向き合えば
ヒーローになれる男なんだ
ヒーローにはな、使命があるんだよ！
人に夢を与える使命がな


オシャレな渋谷系ミュージシャンを夢見て大分の田舎から
上京してきた純情青年、根岸崇一。ところがふと気づくと、
事務所の豪腕女社長によって悪魔系デスメタルバンド
“デトロイト・メタル・シティ（ＤＭＣ）”のギター
ボーカル“ヨハネ・クラウザーII世”としてデビューさせ
られていた。根岸は、オシャレとポップソングが好きな
憧れの女性・相川さんにバレないようひた隠すが、ＤＭＣ
のデビュー・シングル『SATSUGAI』は予想外の大ヒットと
なり、根岸の思いとは裏腹にクラウザーさんはどんどん
カリスマへの道を突き進んでしまい…。

僕はこれまでデスメタルな音楽って聞いたことがないの
ですが、公開当時に話題になった映画ってことでテレビ
で放送されていたのを見ました。いやはや、デスメタル
ってすごいの一言ですね。僕はトラウマロックな筋肉
少女帯は聞いたことがあるのですが、あそこまでシャウト
しっぱなしで歌い続けるっていうのもなかなか凄いもの
だなぁと。これは映画の中での物語なのですが、実際に
現実であんな激しい音楽を聞いた日には、付き合いで
パチンコ屋さんに行くのもためらうくらいの僕にとって
は数分もしないうちに退場しそうな…。

映画のストーリーとしては、純粋に夢と現実の狭間で
主人公が悩む青春映画として面白かったです。マンガが
原作ということもあり、多少荒唐無稽なところがあったり
もしましたが、素直に楽しんで見ることが出来ました。
主人公が期せずして周りの人にいろいろな影響を与えて
いたということを知るシーンなどもほろっとさせられて、
人に夢を与える生き方が出来るというのは素晴らしいもの
だなぁと思ったり。そして、強烈なキャラとして放送禁止
用語ばかり言っていた女社長が誰かなぁと思っていたら
あの松雪泰子女史だったのにはかなり驚かされてしまい
ましたが。