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カテゴリ:映画な話
バンテージ・ポイント 「幸運を祈る」 「あなたにも」 テロ撲滅の国際サミットが開催されるスペインのサラマンカ。 大観衆を集めた広場では、アシュトン米大統領によるスピーチ が行なわれようとしていた。だが、演説が始まろうとした矢先、 一発の銃声が轟き、大統領が狙撃されてしまう。続いて爆発も 発生し、一瞬にして広場が混乱状態に陥る中、シークレット・ サービスのトーマスとケントは狙撃犯の捜索に奔走する。 そして、市長を護衛していた地元刑事エンリケの証言や、観光客 のハワードが収めていたビデオカメラの映像などから、複数の 容疑者が浮上するのだが…。 海外ドラマの金字塔である「24」のような、同一時間軸に あった出来事を8人の視点から並行して物語を平面で見るの ではなく多面的に見ることによって生まれる深みがこの映画 の妙味に感じました。ぶっちゃけた話をすると、この大統領 狙撃から犯人逮捕に至るまでの出来事はわずか30分程度の ものでして、これをあっさりと従来の手法での映画にしただけ ではこれほどの後味がなかったように思えます。 よく映画では主人公とその敵役という構図で物語は描かれたり しますが、この映画では明確に決められた役割があっても、 それに至る経緯をそれぞれの視点から掘り下げたことにより 物語に登場するキャラではなく、物語を構成するキーとなる キャラへと昇華させたことがそれぞれの人物が背負ったもの を浮き彫りにされたために、ぐいぐいと物語へと引きずり 込まれるものになったと思います。 そして、この事件によって映画のメインテーマであるテロ 撲滅の国際サミットへの収拾をどう着けるのかと思っている と、本当にさりげなくですがラストシーンに出てきたテレビ 局のアナウンサーによる一言が、とても妙味を感じさせる ものでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.09.27 23:27:01
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