灰色の空のむこうには…

インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 スペシャル・コレクターズ・エディション


やりたいようにやればいい、
人が何と言おうとな


１９５７年、アメリカ国内で米兵に扮した女諜報員スパルコ
率いるソ連兵の一団が米軍基地を襲撃。彼らは、宇宙の神秘
を解き明かす力を秘めているという“クリスタル・スカル”
を探し求め、その手掛かりを辿っていた。そしてそこには、
なんとインディが捕らえられ、クリスタル・スカルの捜索を
強要されていたのだった。しかし、スキをみて脱出を図り、
何とかスパルコの手を逃れたインディは考古学教授として
赴任している大学へと舞い戻る。すると今度は、彼の前に
一通の手紙を携えたマットという青年が現われるのだが…。

考えて見ますと、このインディ・ジョーンズシリーズが映画
で初公開されたのが今から３０年近く前のこと。そして本作
は２０年ぶりのシリーズ最新作ということでかなりの話題と
なったのですが、このシリーズが制作された当時と今の状況
で大きく違うのが考古学の知識が世間一般に浸透していると
いうことではないでしょうか。僕も子供の頃、この冒険活劇
ともいえるシリーズをわくわくして見た記憶がありますが、
あれから２０年してそれなりに知識をつけてしまった僕らに
このインディシリーズはどんな新しい展開を見せてくれるの
かと期待して見ると、当時のアドベンチャーをそのまま彷彿
とさせるような考古学とは名ばかりのストーリーだったのは、
残念だった半面懐かしいなぁという思いで見終えました。

ちなみに今回のテーマともなっているクリスタル・スカル、
いわゆる水晶ドクロは実在するもので、僕も学生時代に考古学
にハマっていろいろとオーパーツなるものを調べたりもした
ものですが、そもそも僕が考古学にハマるきっかけとなった
作品もまた１５年ほど前にこの水晶ドクロとの出会いから
冒険を行うことでたどり着いた先が本作と同じようなオチ
どころかもっと考えさせられる内容になっていまして、それ
を知っているだけに僕としては少々物足りないものになって
しまったのは如何ともしがたいものです。