灰色の空のむこうには…

今日もいつものように店回りをしていますと、そのうちの
１件で店長が年末からずっと照明が調子良く売れていると
話してくれました。

どれくらい売れているのかと聞きますと、山積みしている
照明が３回転ほどしたそうで、月平均でお店が売りたい
商品の照明が２桁いくかいかないかのお店ですから、それ
から考えるとかなり良く売れているような。


その照明を買って行ったお客さんの中に、店長もこれまで
経験をしたことがないミラクルな人がいたそうで、３回
買って帰ったそのお客さんの話を聞かせてくれました。

照明はよく１件まるごと替えるお客さんが来られたりする
のでまとめて売れることがあるのですが、初め店長が３回
買ったというのでそのお客さんはまとめかなぁと思いながら
聞いていますと、３「台」ではなく３「回」というのが
ポイントなのです。


そのお客さんは照明が壊れたから買い替えに来たそうで、
１台だけ買って帰ったのですが、最近の照明はカチット式
という取付金具が付いていれば自分で取り付けれますので、
そのお客さんも自分で取り付けたところ付け方が甘かった
みたいで器具が落下してしまったそうです。

店長が前に販売したお客さんが戻ってきたのでどうした
のかと理由を聞くと、そうした理由で落として割れて
しまったから新しい同じのをまた買いに来たと。

商品を渡すときに店長は念押しのために、本体がカチッと
音がするまで押し込んでくださいねと言ってお見送りして
完了したかと思っていましたら、また数日後にお客さんが
来られたそうで、イヤな予感のした店長はどうしたのかと
聞いてみたところ、今度は押し込みすぎて照明のカバーが
割れてしまったとか。


本体のほうは問題なくカバーだけの話なので、部品で注文
しようかと店長が言ったところ、なぜかそのお客さんは
同じ商品を買うと言ったそうで、残っている本体はまた
壊れたときの交換用に置いておくとのこと。

お客さんがそうおっしゃる以上、店長としても部品のほう
がお安くつきますよとオススメしたそうなのですが、また
新しい商品を買って帰ったそうで、それ以来は見掛けて
ないので無事に取り付け出来たかと思うとのことなのです
が、これだけベタにお約束の展開で買いに来られるお客さん
も珍しい話です。


せっかく新しいのを買っていただいて申し訳ないのですが、
ふと思ったのが照明器具の本体ってなかなか壊れないから、
そのお客さんは本体をどこにしまっておくのか、よく電球
の買い置きをしたはいいけどどこに置いたのか忘れてしまう
人もいるくらいですから本体も行方不明にならないか、良い
お客さんなだけに心配だったりします。