灰色の空のむこうには…

仕事の店回りから帰って、自分の机で内勤をしていますと、
隣に座っている乙女先輩がせんべいを食べていました。

ちょうど晩御飯前のちょっと小腹の空く時間なので、よく
ちょっとしたお菓子を食べながら仕事をしている人はいる
のですが、基本的に僕は間食をまったくしない人間なので、
あまり気にせず仕事していたのですが。


すると、乙女先輩の向かい側に座っている舌打ち後輩くん
も店回りから帰ってきまして、しばらく内勤をしていたか
と思えば、おもむろにポケットから何かを取り出したかと
思えばせんべいでした。

そして、そのせんべいの１枚を乙女先輩に渡すと、先輩は
今日これで３回目やと言いながら食べてまして、店回り中
にも店の人にぬれせんべいをもらったそうで、会社に帰って
から他の先輩にももらったのをさっき食べてまして、今度
は後輩くんからのプレゼント。

後輩くんは２枚入りのせんべいの１枚を乙女先輩に渡し、
残りの１枚を半分にして僕にもくれようとしていたので、
さすがに大人な対応として僕は太るからいいよと遠慮する
と、さくさくっと後輩くんは食べてました。


その２人が食べている姿を見て、しかもちょっと香ばしい
香りがしたので思わず僕は、ＡＫＢ４８の「会いたかった」
のサビの部分を食べたかった、食べたかった、食べたかった、
イエス！と口ずさんでしまってました。

すると、それを聞いた後輩くんは突っ込みも入れず僕のほう
を向いていたので、僕としてはそこで止めるわけにもいかず、
いつもならそこで突っ込まれつつも止められるのにどこで
オチをつけようかと、もう１フレーズ繰り返してラストの
ところでＡＫＢばりの振り付けをパクって後輩くんを指差し
ながら、「メタボ～♪」と歌うと、そこですかさず後輩くん
にしまずんばさんに言われたくないわと突っ込んできました。

せっかくオチがついたと思ったのに、そんなことを言われる
とは失敬な。