灰色の空のむこうには…

今日は僕の仕事が休みで、彼女は仕事に行ってましたので
彼女が帰ってくるまで、家でテレビを見ながら過ごして
ました。


普段なら２０時過ぎに帰ってくる彼女なので、ゆっくりと
録り貯めしていたＤＶＤをみていますと、１９時半くらい
に家のチャイムが鳴ったので、彼女の仕事が早く終わって
イタズラで鳴らしたのかなと思いながら出てみると、誰か
知らない人がいました。

その人は僕の顔を見るなり、いつもお世話になっています、
と言ったかと思うと、今月分の粗品ですと言ってクーポン
をくれたのでまったくそんなのがもらえることに身に覚え
がない僕にしては親切な人だなぁと思ってぶらさげている
名札を見ると、新聞会社の人っぽい感じ。

僕は新居に引っ越してからまだ新聞は取っていなかったの
ですが、最近の新聞会社は契約前からそうした景品をくれる
のかと思って関心してますと、最近はあまりお客様のほう
から連絡がないのですが新聞を変えました？とお姉系の
お兄ちゃんに言われたので、まったく意味がわからない僕は
ちょっと前に引っ越してきたので何のことかさっぱりわから
ないですと答えておきました。


すると、そのお姉系のお兄さんはそれは失礼しましたと、
前に住んでた方がそこの新聞を取ってたものでと、案の定
なことを言ったのですが、ところでお客さんは新聞はどこか
もう契約されたのですか？とありがちな流れに。

普通ならここで勧誘を断るところだと思うのですが、これ
がタイミングがいいもので、僕はこの新居に引っ越してきて
もう４ヶ月になりますが、こうして新聞の勧誘を受けたのは
初めてでして、前々から新聞は取りたいとは思いながらも、
マンション暮らしならうっとおしいくらいに勧誘はくるから
自分で申し込むのは癪だなぁと思っていたのに、これまで
どこも勧誘は来ずじまいでどちらかというと世間の流れに
遅れてた感じだったのです。

そんなわけで、４月に結婚して以来、ずっと新聞は取りたい
と思ってたのですがこれまで取れずじまいだったわけで、
こうしてわざわざ来てくれたのですから、この機会を逃すと
もうないなぁと思っていたのですが、あいにくうちの家計を
取り仕切る彼女が仕事でいないため僕の一存で決められず。


とりあえずどうするかは彼女と相談して決めるということ
で連絡先を置いて帰ってもらうと、いつものごとく２０時
過ぎに彼女が帰ってきました。

そこで僕は今日ようやく念願だった新聞の勧誘がたまたま
来たよと彼女に言うと、彼女もこれまで来たことがなかった
からびっくりした様子で聞いていたのですが、僕としては
その新聞社に決めるかどうかで一悶着があるかとドキドキ
してたところ、あっさりそこでオッケーが。

びっくりするくらいカンタンに了承が取れたので、善は急げ
というくらいですから、さっきもらった連絡先に速攻で電話
したところ、何回かのコールののちに出た声はさっきとは
似ても似つかないくらいの野太い声。

あれ？とか思いながらも、登録のない携帯だから警戒してる
のかなと思って、さっき名乗ってもらった名前の方ですか？
と聞くと、あっさり違うと言われたので何でやねんと思い
ながらも間違えましたとフェードアウト。

その人の名刺に個人の携帯を書いてもらったのに違う番号
なんてどういうことだと思いながらも、名刺の会社に電話
してみたら、不審に思われながら応対されたのですが僕の
携帯に電話してもらうように行ったところあっさりと連絡
が来たのでコンタクトが取れました。

ちなみに、僕が教えてもらった番号と着信があった番号は
０８０が０９０になってたというニアミスでした…。


僕に連絡があったのは、当初家に来てもらってからもう
４０分近くは経っていましたが、今から１５分以内に行く
と言われるので、来てもらって契約することに。

２０時半過ぎにチャイムがなってお姉系のお兄さんがよう
やく来てくれましたので、さっき聞いた契約内容を再確認
してから契約という運びになりました。

明日から新聞が毎日来るので、これでようやく人並みの
生活が送れるなぁと思っていますと、契約を終えたところ
でお姉系のお兄さんがいきなり明日から配達させてもらう
人間を紹介するというので、これから連絡するのかなと
思っていますと、僕の部屋の前にある階段の後ろから
おじいさんがいきなり登場。

って、今までずっと隠れてたの？という僕の驚きをよそに
おじいさんの名刺をもらって挨拶されてから退散された
のですが、見た目はお姉系なのに僕が電話して１５分も
経たないうちに配達所のおじいさんを連れてくるなんて
ひょっとしてそのお兄さんはかなりのやり手かも。

まぁ、お兄さんのキャラにハマって僕も契約したわけで、
お兄さん自身も僕が契約書を書いているときにまさか今日
説明してその日のうちに連絡いただけるとは思いもしま
せんでしたと言ってましたが、こういうのってノリと勢い
で決めるものじゃないかなと。


結論としては流れはどうあれ、このお姉系のお兄さんが僕
の家に来たタイミングが良かったというのに限るんじゃ
ないかなと思うのですが、こういう決め方というのもなか
なか面白いものですね。