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カテゴリ:本の話題
猫物語(黒) 善良なだけの人間なんて存在するはずがなく、 優しさなんてのは、とどのつまりは上っ面の 上澄みに過ぎない。必ずその裏がある――光が あれば闇があり、白があれば黒がある。 完全無欠の委員長、羽川翼。阿良々木暦の命の恩人である 彼女はゴールデンウィーク初日、一匹の猫に、魅せられた―。 それは、誰かに禁じられた遊び…人が獣に至る物語。封印 された“悪夢の九日間”は、今その姿をあらわにする! 西尾維新氏の描く物語シリーズは、時系列があちこちと 飛んで語られるだけに、違う物語にふと登場するエピソード がずっと気になるということはよくあるのですが、本作の 完全無欠な委員長羽川翼に纏わる猫の物語も、「化物語」 より前日談でありながらもずっと物語ではこのときのこと が折に触れ語られてきただけに、結末は知っていてもどう いう経緯だったのかを楽しみに読みました。 相変わらず本編に至る前の雑談にかなりページを取っている ので、そういう前置きが嫌いな方には向かない作品だと思う のですが、あいにく僕はそういう関係ない話も好きなため 読んでてすごく楽しむことが出来たのですが、物語シリーズ の第1作である「化物語」のときにもう構築されていた主人公 と羽川翼の関係がどういう決着をして第1作がスタートした のかがよくわかる作品であり、人との出会いでその人が作ら れることの大切さが溢れんばかりに描かれた作品でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.03.07 19:30:35
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