|
カテゴリ:本の話題
猫物語(白) 私は本物じゃなくって、人物でありたい。 美しくなくっていい。白くなんてなくっていい。 私はあなた達と一緒に、汚れたい。 “何でもは知らないけれど、阿良々木くんのことは知って いた。”完全無欠の委員長、羽川翼は二学期の初日、一頭 の虎に睨まれた―。それは空しい独白で、届く宛のない 告白… 前巻「猫物語(黒)」の続編というか、物語シリーズの 新章スタートとなる本巻は、完全無欠の委員長をヒロイン に物語が展開していたのですが、これまでのシリーズとは 違い主人公である阿良々木暦の視点と雑談でなく、本編 のヒロインの羽川翼視点で描かれているという点でこれ までかなり偏った語り口調からヒロインのキャラの内面や 心情をこれまでもかと描いた本作はかなり新鮮なものが ありました。 阿良々木暦視点では完全無欠の委員長も、新たな怪異と 向き合うことでその原因を探るうちに自分の内面と向き 合うこととなり、解決に至る経過がこれまでの委員長の 生き方がいかに完全無欠すぎるが故に不完全なものか、 本物ではなく人物になるための成長の物語はこれまでの 委員長というイメージのキャラ付けがあったからこそ 余計に心が打たれる作品でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.04.25 21:15:07
コメント(0) | コメントを書く
[本の話題] カテゴリの最新記事
|