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カテゴリ:本の話題
囮物語 被害者なんていねーんだよ。この世にいる のは加害者だけだ――どいつもこいつも、 とんだ勘違い野郎ばかりだぜ “―嘘つき。神様の癖に”かつて蛇に巻き憑かれた少女千石 撫子。阿良々木暦に想いを寄せつづける彼女の前に現れた 真っ白な“使者”の正体とは…? 個性的なキャラが多い物語シリーズの中で、ほとんど印象に 残らないくらいインパクトがないのに、どことなく黒さが 見え隠れする地味キャラ千石撫子の語りで物語は淡々と展開 していくのですが、そのテンポとは違い最終的にはこれまで のシリーズ最大の驚愕な結末に至ったのには衝撃のただ一言 に尽きました。 千石撫子というキャラが中学二年のせいか、年頃な思春期の 女性らしい悩みを独白する場面がいくつもあり、読み進めて いくうちに普通の女の子の悩みとして共感出来るところが ある反面、そんな淡い想いの果てに撫子が選んだ道は、怪異 と呼びこそすれ誰もが一歩踏み外せば辿ってしまいそうな、 すぐそばにある選択肢のひとつだという恐ろしさを感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.08.18 17:58:29
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