灰色の空のむこうには…

人の趣味嗜好というのはつくづく面白いわけで。


あまり僕は間食をしないのですが、ちょっと小腹が空いた
ので冷蔵庫を漁ってみますと、冷凍食品のたこ焼きが出て
きました。

そういえばここ最近たこ焼きを食べてないなぁと思って
すぐさま電子レンジで解凍したのですが、どうにもうちの
電子レンジくんは出来が悪いのか目安の時間通りやっても
少し冷たいことのほうが多いのです。

いつも解凍が終わればちゃんと温もっているか念のために
触るようにしていまして、今回も出来上がったたこ焼きを
手で触ってみますと若干冷たかったので再度あたためる
ことに。


いつも２回目は時間設定なしのあたためボタンを押すので、
さすがにこのコンボだとたいていの場合は無事出来上がり
ますので、安心してたこ焼きを食べることにしました。

関西人なのでたこ焼きの味は心に刻まれているのか、あの
ふんわりこんがりどろっとした味を思い浮かべながら一口
でたこ焼きをほおばりますと、まず思ったのは火傷しそう
なくらいのその熱さ。

さすがに電子レンジで２回もかけるのはやりすぎだったと
後悔しながらもぐもぐ食べていたのですが、喉元過ぎれば
熱さを忘れるのことわざどおり、先ほどの失敗から教訓を
得て冷ますことなく熱い熱いと文句言いながらたこ焼きを
食べていました。


食後に冷静になって思ったのは、考えてみたら僕は猫舌で
熱いのが全然ダメなので、無理にそこまで熱くしなくても
良かったんじゃないかと。

むしろ猫舌レベルに合わせてぬるいのを食べていましたら、
口の中を火傷することなくスムーズに食べれたと思うの
ですが…。

しかし！たこ焼きはアツアツが美味しいという結論なので、
僕にとっては熱さは天敵なのですが、その壁を乗り越えて
こそ到達できる新たな世界を目指してアツアツにするしか
ないのです。


たこ焼きだけでなく、お味噌汁にしろ、ラーメンにしろ、
猫舌だとわかってて自分のレベルに合わせた温度ではなく
あえてアツアツを食すことこそ味以外にも満足出来るもの
があるというこだわりって、理屈では割り切れない個人の
二律背反的な趣味嗜好を自分で感じるのはつくづく面白い
なぁと思ってしまいます。