灰色の空のむこうには…

今日もいつものようにお店回りをしていますと、お客さん
にこの商品はないですか？と聞かれたので在庫確認をする
べく、お店の人へ聞きに行きました。

残念なことに運悪くといいますか、ちょうどお客さんが
選ばれたその商品は展示処分品らしく、在庫もなくなって
いるので現品のお持ち帰りになるということで、それなら
商品の空箱や取説を用意しないといけないので、どこに
あるのかその人に尋ねますと、お店では保管していないと
のこと。


いやいや僕らメーカーの人間が商品を展示するとき、必ず
空箱と取説をお店の人に渡してプライスを作ってもらう
ようにしているのにないというのはおかしいな、と思い
ながらもメーカーの人間は倉庫には立ち入り禁止なため
探しに行くことも出来ず、箱があれば詰め込みまでしたの
ですがそれなら後の処理はお願いしますと、託すことに
しました。

それからお店でごそごそ作業していますと、さっきの店員
さんがやってきまして、ちょっとヒゲトリマーを買おうと
思ってるんですけどどこがいいんですか？と聞いてきま
したので、迷わずうちの商品をオススメしときました。

まぁ、他のメーカーさんの商品もあったりするのですが、
その店員さんがどういう風に使うのかを聞いてみますと、
冗談抜きにうちの商品が一番ピッタリだったので使い勝手
を説明しますと買う気モード全開になってくれました。


その店員さん、すぐさま気に入った商品の在庫があるかを
確認しますと残念なことに品切れしていましたので、僕に
次いつ入ってくるかを聞かれたのですが、その商品は品切れ
してない商品なため、回転率が悪いため注文がストップして
いる商品の可能性がと言うと、それじゃいつまでも入って
こないじゃないですかとガックリしてました。

うなだれていた店員さんだったのですが、ふと展示品を見る
と汚れ防止のためにカバーがかかっていたのに気付きまして、
別にこれなら展示品でもいいや！と言い出したかと思えば、
僕にこの商品の空箱ってどこにあるんですかと聞いてきた
のです。

僕はあっさりと、さっき展示品を販売しようとしたときに
親切な店員さんに空箱を聞いたら店では保管してないって
言われたので、多分ないと思いますよと言いますと、そう
だった…、とこれまたその店員さんはガックリしてました。


あまりにも落ち込んでるので、同じヒゲトリマーでも他の
ラインナップの在庫はないかと展示台の裏とか探しています
と、ミラクルなことになぜかその商品の空箱を発見！

それを見て店員さんはかなり大喜びだったので、こういう
こともあるんですねぇとぼつりとつぶやきますと、いい加減
なセールスさんだなぁと僕に言ったところで話は終わった
のですが、僕としてはそっくりそのままその言葉を返したい
気分でした。