灰色の空のむこうには…

いつものようにウォーキングして帰るべく、ロッカー室で
着替えてますと、いつものように柏原くんが遅れてやって
きたかと思えば今日は先に帰りますといきなり言い出した
のです。


いつも一緒に帰ってるとはいえ、柏原くんにも予定がある
からそんな日もあるかなと思いつつも、一応何があったの
かと聞いてみますと、歯医者の予約をしてたのを忘れてた
らしく急いで今から行くとのこと。

なので、予約時間を聞きますと１９時からだそうで急いで
着替えていたのですが、すでに時刻は１９時１５分。

こんな時間から急いで突撃したところで、すでに１９時半
に予約してる人がもう来て待ってるから、今から行った
ところで後回しにされてかなり待たされるから日を変えて
もらったほうがいいと思うよと言うと、最初は躊躇してた
のですが最終的に納得したみたいで諦めることに。


同じく着替え終わった乙女先輩と合流したところで、いつ
ものようにウォーキングしている途上、柏原くんが歯医者
さんに電話して日を替えてもらってる電話をしてますと、
普段寡黙な柏原くんがよりにもよって電話してるので不審
に思った乙女先輩が僕にどこへ電話してるの？と聞いて
こられました。

一連の流れを知らない乙女先輩からすれば疑問に思うのも
当然のことなので僕が説明しますと、乙女先輩は納得した
のですが、柏原くんの電話が終わるなりいきなり一言。


予約を忘れるなんて、この親知らずが！


僕もいろいろ先輩からけなされるというか蔑まれることは
ありますが、親知らずって…。

確かに先週に柏原くんは親知らずの手術をして、その経過
診察だとは思うのですが、まさかの直球すぎる蔑みという
のも新たなパターンかと。

よりにもよって親知らずって、全然知らない人が聞いたら
どう思うかと想像すると、何だか笑えるフレーズでした。