さよなら、キング!
バリバカンスも残りわずかとなってしまった。今回は全くの内輪話で申し訳ないがこの人無しではこのバリバカンスは語れないであろう。この人とはキング・ガッキンに他ならない。昨晩遅くにサーフィン師匠のヒデちゃん一行(ヒデ、マッチャン、ガッキン)の3名が日本へ帰って行った。ガッキンにとって今回が始めてのバリで海外でのサーフィンも初めてであり、不安でいっぱいだったに違いない。しかも行程には急遽ロンボクへの移動も含まれていたからなおさらであろう。かく言う私も始めてバリに着いた時はその独特な雰囲気に呑み込まれそうになったものだ。まず慣れないのはお金でやたらゼロが多くていったい日本円でいくらなんだろうと悩まされるのは必至。そんな不安を抱えたガッキンに対して彼の親友マッチャンは手加減を知らない。私の知るかぎりクタにスターバックスコーヒーが3軒(4年前は1軒だけ)があるのだが、何故かスタバはガッキンの奢りというルールを勝手に作り、毎回みんなの分を出すはめになってしまった。物価の安いバリにおいてもスタバは日本と変わらずここでは結構な大金(コーヒー1杯で普通に3食は食える)で2日に1回はスタバでフラッペチーノ三昧であった。また、バリではしみとしドライブカーでの移動だったがロンボクではレンタルバイクでの移動のため各自で運転しなければならない。ロンボク島で普段バイクに乗りなれてないガッキンに対して、こっちのほとんどのレンタルバイクは排気量100ccのセミマニュアル。しかもサーファー用にはサイドにサーフボード用のキャリアが付いていて、ボードを積んでいる時は風に煽られて操作性が悪い。しかもバリもそれ程よくはないがロンボクのサーフスポットへの道はオフロードが結構あって、でだいたい1日1回は降る雨のためぬかるんでいる。そんなところで事件は起こった。ロンボクに到着後、宿で昼食を摂った後早速現地ガイドのシローちゃん(日本人)の先導でいざポイントへとしばらく走ると最後部のガッキンがいない、しばらく待っていると何もなかったように現れた。がしかーし、よーく見ると彼の左手は擦り傷だらけで出血しており、買ったばかりのオークリーの白いタッパにも血が付いている(もったいねー!)しかもボードも削れて壊れている。どうしたのか聞くと壁にぶつかったと言う。おかしいあの道にはそばに壁などなかったはずだ。詳しくは舗装された道か外れ10mほど草むらを暴走した後人家の壁にズリズリこすりながらようやく止まったらしい。近くで子供たちが心配そうにみていたらしいが、恥ずかしさのあまり痛みをこらえて何事もなかったかのようにクールに立ち去ってきたらしい。それだけではない翌日別のポイントに向かう途中、だいぶ道が荒れてきたので心配になって振り返ると彼の姿は無く倒れたバイクだけが残っていた。よく見ると道の脇のドブから這い上がってくる彼の姿があった。こうして2日目にして島で知らない人がいないくらいすっかり有名になり、ロンボクキングの名を欲しいままにすることになった(ウソ)のである。彼の武勇伝はまだまだあるが長くなる(十分長い)のでこれくらいにさせていただくが、その後の彼はしゃべりのイントネーションがおかしくなり、まるでこっちの物売りの使う日本語でしゃべるようになってしまった。日本にちゃんと入国できるかどうかが気がかりである。それにしても最高だったよ、楽しい思い出をありがとう!来年もバリであえるかな?