雨
数十年前にロンドンに就職した時に、その年の春は雨ばかり降っていた。「何て気候の悪い場所に来てしまったのだろう。」「なぜこの様な地に人は文明を築いたのであろうか。」という疑問が生じた。 英国での滞在が数年になった時点で「人間は寒い北の地域で生活をしたほうがだらだらとせず、背筋がピリッと伸びた状態で仕事が出来る。」に改宗していた。「成る程、近代文明はこう言う地域で発展するのだ。」に考えが変わっていた。そんな、英国から干ばつの報が届いた。昨日から洗車や散水等に水を使用するのが禁止さている。 環境の悪化が指摘されているが、半世紀を生き抜くとその言葉の重みが良く分かる。 世界中を歩いて地域の空気の変化を感じこの目で見てきた。この調子で環境が変化し続けるとまずい方向へ行くような気がする。 俺は生きてはいないだろうが、どの様に変化するのだろう。