ジャガイモに告ぐ。
今春初、農作業らしい農作業でした。種イモの植え付け。風があって寒かったのですが、家族総出の甲斐あって、早々に済みました。娘(4歳)は、ジャガイモに「春になったら出ておいでよ~」と声をかけて、土を被せていました。黙々と作業をしていた私には、そのことがとても温かく感じられました。同時に、自分に抜けているところを気づかされ、恥ずかしくもなりました。「野菜に声かけをしたら、野菜がよく育つ」という話を聞いたことはあります。しかし、そういう知識をもとに、ただ形だけ声をかけても駄目でしょう。誰から教えられるでもなく、心からジャガイモに向けて発せられた、娘の声にはおよばない。心からの声は、心に響く。命に響く。大人になるにつれて、ともすると、頭でコトバをこね回し、心からの声を歪めてしまう。あるいは、知識を基に、中身のないコトバの羅列をつくることに終始してしまう。結果、頭から頭への、空虚なうわべだけの情報伝達。そこに、本当の絆は、ありません。(このブログもそうならないように注意はしているのですが...)心からの声は、きっとジャガイモに届いていることでしょう。娘ともども、芽を出す時が待ち遠しいです。