風邪2。
ちなみに、下痢や嘔吐などの排泄は、環境の変化に刺激を受けて、体が変化していく中でも、最終段階と言える。 子どもはそれに至るまでが極めて速やかだ。適応能力が高いと言えるだろう。 表れるのも速ければ、終わるのも速い。だから、大人が風邪をひいて、子どもがそれをもらう、というのは実際少ないのではないか?たいてい、子どもの風邪を大人がもらう、という順番になっているだろう。 「もらう」という表現がそういう事実を見えなくしている部分がある。 時に、風邪はほとんどひいたことがない、と自慢する患家もある。 風邪だけでなく、今まで病気らしい病気はしたことがない、と。 およそ、鈍い体をしている。 お話を聞いていくと、大切なことから逃げ続けて生きている場合が多い。 あるいは、ともかく変化の乏しい生活をしてきている。 逃げている結果、変化が乏しいともいえる。 故に、体は固まり、鈍くなっているのだ。 鈍くなり過ぎて、変化が起こりにくい=発症しにくい、ということだ。 それでも、患家であるから、何か発症して、治療に来られるわけだ。 いくら逃げ続けていても、人生まったく波風立たず、というわけにはいかない、ということだろう。 今まで、固くなっていたぶん、なかなか苦しむことになる。 治療も当然難しいことが多い。 そんな人を見ていると、人生不安定、時には風邪をひくような、周囲にも体にも変化のある生活がいいのではないか、と思える。それは、いろいろな問題、人から逃げずに向かい合って生きる、ということでもある。