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しんすこ

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2006/08/11
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カテゴリ:学園生活
7月のある日。
吹奏楽コンクールの横浜地区大会。
おれたちの演奏は、午前中だった。

午前中の演奏校は、県大会に行けないというジンクス。
でも、おれたちは。
かなりいい演奏を出来たと思った。


夕方。
全ての演奏が終わり、結果発表。
部責(いわゆる部長)が、壇上で待つ。
おれたち部員は、会場のイスに落ち着く。
でも、心はかなりそわそわしてたと思う。

この予選では、上位5校だけが県大会に進める。

演奏順に、結果が発表された。
おれたちの高校は、金賞だった。
部員たちから、歓声が上がる。
各高校の結果も次々に発表されたいった。

そして、金賞の高校が6校あることが分かった。
どこかが、落ちる・・・。




地区代表の発表。
おれたちの高校は、呼ばれなかった。

かなりいい演奏だったと、思う。
県大会は間違いないと、感じていた。
でも。
おれたちは、1点差で負けていた。

たった、1点差。




壇上の部責の顔は、ゆがんでいた。
客席のおれたちは、半分泣いていた。

1年のときも。
2年のときも。
おれたちの高校は、県大会の上の東関東大会まで行ったんだ。
どこかに、おごりがあったんだろうか・・・。


表彰式が終わって、おれたちは山下公園に出た。

ミーティング。
おれは、声を出して泣いていた。
みんなも、涙をこぼしていた。
手の甲で、ぬぐうやつ。
肩で、ぬぐうやつ。
ぬぐいもせず、泣きじゃくるやつ。

誰も彼も、大粒の涙を隠せなかった。

顧問の先生が、今までの顧問生活でお前たちと一緒にやれて一番嬉しかった、と。
そう言ってくれた。
その言葉で、おれはさらに泣いた。

先生、ゴメン。


みんな、思い思いのことを話していた。
嬉しかった、とか。
もっと練習すれば、とか。
間違えてごめん、とか。



でも、これだけは言える。
みんな、ここで泣けるだけの練習をしてきた。
ここで泣けるだけの、努力をしてきた。

だからこそ、大粒の涙をこぼせたんだ。



おれ。
この日のことを、忘れないよ。
だって、本気の青春だったんだもの。





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Last updated  2006/08/11 07:14:44 PM
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