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テーマ:お勧めの本(7401)
カテゴリ:本
この本がOLと言われる女性の間で流行っているってことは知ってたんだけど、ちょっと僕が読んでも面白くないだろうってことで、敬遠してたんだけど、妻がロンドンからの帰りの飛行機の中でパート2の方の映画を見たら、なかなか面白かったと言っていたので、ブックオフで100円で売っていたので買ってみた。
そしたらこの本、かなり面白いんだよ。読み始めてすぐはまりました。日記風の特殊な構成になっていて、そういう本って僕が今まで読んだ中で面白かったものって無いんだけど、この本は日記の文章を普通の小説風にすることで、テンポが良くなり、特殊な構成を活かしている。 でも何よりも、この小説のほとんどの登場人物を生き生きと描ききってるところが素晴しい。基本的にスノッブな登場人物を馬鹿にした小説なんだけど、そんな性格の悪さというか捻くれた感じをとても可愛く描かれていて、読んでいて実に共感できる。 特に主役のブリジットと映画ではヒュー・グラント役のダニエルは、性格がメチャクチャ捻くれていて、大変共感できる人物に描かれている。素晴しい。 が、後半に話の中心となるお坊ちゃんのマークは、ちょっと頂けない。こんな男いるか? ってな感じを持ってしまい、後半はページがなかなか進まなかった。マークは性格的に毒が無さ過ぎて、全く共感できなかった。つまりスノッブさが足りないのだ。 ただ、これがロンドンではなく、東京を舞台にした日本の小説だとしたら、どーだろう? ゲイの友達を物語の進行役にしてるような陳腐なオシャレ小説だからね。日本の作家で言うと林真理子と田中康夫を足して2で割ったような小説だろう。けど、ロンドンが舞台でロンドンの風俗を描いているので、半分くらいの冗談は意味が分からず、日本人が読むと崇高な小説っぽい印象になってることは否めない。 映画もレンタルして見たが、小説を読んだ人は映画を見る必要は無いだろう。映画の中のブリジットの性格が小説よりも10倍くらい良い人になっており、その分の10倍くらい詰まらない話になっている。つまりスノッブさが足りないのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 29, 2005 02:14:11 PM
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