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テーマ:お勧めの本(7401)
カテゴリ:本
「TITLE」という雑誌に掲載されたエッセイを集めた本だそうです。3人が熱海や江ノ島などディープな観光地に行った旅行記ですね。だけどかなり悪趣味です。スノッブばりばりです。
村上春樹以外の2人は今まで名前も聞いたこと無かったんだけど、文章はなかなか面白いです。僕もこのブログで旅行先で入ったお店とか書いたりしてるけど、やっぱプロの作家は上手いなぁって感じます。特に村上春樹の文章は絶品です。 まぁ村上春樹ファンなら、彼のエッセイを読めるだけで買いでしょう。 ただ、どんどん読んでいくうちに、妙に鼻に付いて来るようになるんですよ、彼らのスノッブばりばりが。始めは良いんですよ。面白いって素直に思えるんです。ただ・・・・ もう僕は最後の清里の章を読んでいるうちに、かなり不快になってきちゃいましたね。何ていうか基本的な姿勢が始めから「馬鹿にするぞ」って感じなんです。そして馬鹿にするためにその場所に行って、小馬鹿にした文章を書くと。 まぁ、始めは僕も読みながら一緒に馬鹿にしてたんですよ。へへへ、こいつら本当に小市民だなぁ。みたいな。でもそれが毎日帰りの満員電車の中で1週間読み続けると、さすがに「ココまで馬鹿にしなくても良いだろ。どーせあんたらはインテリのブルジョアで、俺はあんたらが馬鹿にしてるところの小市民だよ」みたいな感情になってくる訳です。 ただ僕も若い頃はこんな姿勢の文章を面白く読んでたよなぁ、って、俺も本格的に小市民だなぁって痛感した次第であります。 そうそう、僕が一番この本で感動したのは、ハワイの章で、村上春樹がワイキキのいろいろな場所でマイタイっていう甘ったるいカクテルを飲むんだけど、その批評が「やっぱ小説家はすげーよ」って思いました。僕のビール批評もこれからは見習おう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 1, 2005 03:33:52 PM
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