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テーマ:小説かいてみませんか(122)
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リョウに限りなく危うい気持ちを抱いていた。
触れたいと、触れられたい、と。水をはじくなめらかな肌をいつもそっと目の端にとらえていた。 リョウは、同じく同期のリツカと誰もが認める仲だった。 リツカは、私のいとこで、私の家に下宿していた。 リョウがプールに浮かび上がったその後、リツカは大学をやめて、叔父と叔母の待つ東京へ帰った。 帰った後、リツカは精神のバランスを崩して、海沿いの療養所でぼんやりと毎日空と海をながめている。リツカは私には何も言わなかった。 でも、きっと知っていた。私がリョウを求めていたことを。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.06.30 21:40:24
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