カテゴリ:英田サキ
英田サキさんの『夜に赦される』を読みました。文句無しに面白かったです!
(ネタバレします。未読の人は読まない方がイイかと) この作品は「夜が蘇える」の続編で、今回は真田という羽生のヤクザ仲間だった男が二人の前に現れ、波乱が始まります。 ヤクザ・久我と探偵・秋津は前作ラストに引き続き比較的安定したお付き合い。 相変わらずパワフル愛の久我を冷たくあしらう秋津ですが、二人のラブなじゃれ合いは面白く、拗ねる久我が可愛くてお笑い劇場♪ ところが、それは最初の50ページまででした・・ その先は驚きと痛さの連続っっ!! 読み出したらどーにも止められず、久しぶりに料理しながら読書を・・。 (そしたら炊飯器のスイッチ入れるのを忘れました~) で、『夜に赦される』の驚きとは・・ ・羽生を殺したのは久我である ・殺しをあっさりと認める久我 ・ヘロインに狙撃でボロボロの秋津 ・秋津が久我の元で働くことを決めた瞬間 1冊で何度もヒィーーーッとなったため疲れましたが・・ 羽生の死をはさむ二人の苦悩と真田の私怨が重く切ない。 中でも豪気な久我が焦る姿はキュンキュンもの。 秋津に愛してもらいたいと願う姿は健気ですらありました~。 一方秋津も精神疲労だけでなく今回は体もボロボロ。ヘロイン打たれるは銃で打たれるはで・・ 彼の強さと優しさには脱帽でした。 (でもドラマCDでは絶対に聴きたくない作品かも~痛そう~) さて、『夜シリーズ』の1番の魅力は二人の情の深さと懐の深さ。 そしてこれは同じく英田作品の『エス』にも言えますが、 作品全体が情念と物悲しさで一杯。 何とも引き込まれる雰囲気があります。 それにしても羽生という男は凄い奴でした~。3人の男の人生を死んでも揺さぶり続ける・・。 作者様も後書きで書いていましたがまさに「魔性のヤクザ」(笑) 「魔性」といえば秋津さんもそう・・。 エロモードに入った彼はスンゴイ!!魔性のM! 5つ目のビックリはこれでしたっ!(笑) 今回ちょっと残念だったのは、久我のアホっぷりが足りなかったこと。 でもその分異常に男らしかった!!そんなわけでマスマス好きになってしまい、こーゆーラテン系攻もツボでした (ラストの「個人秘書」にはかなり吹き出しましたけどね♪) さて、全く余談ですが・・ 「夜に赦される」の読書中、どーも「The MANZAI」の影がチラついて仕方ありませんでした。 何故って久我と秋本が同じ種類の人間だから~~。 スッパリ男らしく、前向きで強引愛。 秋本:「いつでも側におるからな。お前のことだけは絶対裏切らへんからな」 久我:「俺はなにがあってもお前を見捨てたりしねえ。お前が嫌だって言ってもだ」 年齢差約20歳・・ ラブ全開の攻にしらける受・・2組とも会話が果てしなく漫才で・・ でも差を感じませんでした(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.14 19:04:02
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