カテゴリ:その他のBL小説
深山くのえさんの本を4冊読んでみました。
知らない作家さんでしたが、ぷにゅたろうさん宅で見かけ購入♪ で、特に面白かったのは挿絵に惹かれたこの2冊。 西炯子さんのイラストです 富士見シリーズや封殺鬼のイラが大好きなので、読む気満々になりました~。 ☆紅蓮のくちづけ この作品は原作が歌舞伎狂言で、10月に公演された「染模様恩愛御書」をノベライズしたもの。 (そめもようちゅうぎのごしゅいん) どうやら「BLスキーな人も歌舞伎を見にきて下さい」という企画だったらしく、 BLと歌舞伎のコラボって・・ 歌舞伎は高尚なイメージがあるのでビックリでした。 でもこんなイベントが成立するということは、 「BL好きです!!」と気軽に言える世の中が近いということぉ~~??(笑) <物語> 細川家の小姓・数馬に一目惚れした友右衛門はそれまでの身分も禄も捨て、細川家の中間になります。 数馬は仇持ちでしたが友右衛門の誠実な想いを受け入れ、二人で仇を討つことに成功。 が、周囲に二人の関係は認められず、結局江戸の町が火事になったのを好機に悲しい結末を迎えることになります。 歌舞伎は20年近く前によく行っていたのですが、わりと皮肉で悲惨な運命を辿るお話が多く・・ でもどんな悲しいストーリーでも舞台の美しさと古典言葉のせいで重く感じず、サラッと見ていました。 「紅蓮のくちづけ」は心中を扱っていますが、小説の方も比較的サラッとした流れ。 濃い心理描写が無いせいか物語を単純に受け止めることができ、西さんの雰囲気のあるイラストがとても素敵でした♪ 心中という結末は悲惨なようで、ある意味美しいハッピーエンド。 母親の言いつけに従い、顔も知らない父の仇を討つために生きてきた数馬は可愛そうな少年でしたが、友右衛門に出会ったことで、生きる幸せを掴むことができよかったです。 それにしても友右衛門の一目惚れ度数は凄いです! 現代に置き換えたら恋のために一流企業を辞めて、 コンビ二のアルバイトになってしまったみたいな?? 一途で真っ直ぐ。恋も死にっぷりも潔い男でした~。 大阪で公演された歌舞伎は市川染五郎さんと片岡愛之助さんが主演でしたが、 どっちが数馬だったんでしょう??見てみたかったです~。 ☆籠の鳥は夜にささやく この物語は人間と鳥人が存在する世界を描いたファンタジー。 人間が鳥人を飼うという風習を嫌悪するアーヴィラントは人間社会では浮いた存在。 一方人間と鳥人のハーフであるグラウルは鳥人社会では差別を受ける存在。 こんな二人が偶然の出会いから惹かれ合い、一緒に居るために「飼うもの」と「飼われるもの」の関係になりますが、 次第に周囲に追い詰められていきます。 「籠の鳥・・」は「紅蓮の・・」と同じように純愛まっしぐら! ラストに向かうにつれ命がけですが、こちらはハッピーエンド♪ 内容も挿絵もお伽話的なので一味違ったBLになっていました (特に挿絵に品があって最高~) 敵対する立場でありながら恋に落ちるというのはどんな物語でも萌えます! (主従とかヤクザvs刑事とかイロイロ・・) ロミ・ジュリ的な構図は面白さの基本なのかもしれません♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.11.09 22:50:57
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