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月村奎さんの再版本「WISH」を読みました。
「WISH」は月村さんのデビュー作だそうで、今回はこれを加筆修正し、 18ページの書き下ろし付きで再出版。 この本は以前友人に借りて読んだことがありましたが、ほどよく忘れていて新鮮♪ デビュー作とは言え、月村色が濃厚な作品だったことを再確認できました。 月村小説のCPは 可哀想な境遇の「受」 と しっかり者の「攻」 という組み合わせがほとんどで、もちろんWISHもこれ。 突然両親を失い、父違いの弟・裕一郎を養っていかなければならない大学生の尚也と そんな尚也を見守る先輩・高野の物語です。 尚也は育った環境と心無い言葉をかける親戚などのお陰でちょっと卑屈。 高野の家族や裕一郎の手前、恋に悲観的で身を引くことばかり考えています。 そんな彼を前向きにさせ、幸せに一歩踏み出す勇気を与えたのは、 当然高野と尚也のバイト先の響子さん。 高野はとにかくポジティブで男らしく、そして響子さんも素晴らしい味方! 「大人になったら幸せになる権利なんてないの。 あるのは自分で自分を幸せにする義務だけなのよ」 という彼女の言葉は印象に残りました。 月村さんはとにかく文章が上手いです!! とても読みやすく、分かりやすく、感動できて、癒される♪ 人間関係がリアルなわりに後味がよく、 読者を大きく頷かせてしまうような台詞や心理描写が一杯 「WISH」も無理のない話し運びで、デビュー作とは思えない読ませる内容でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.13 22:48:04
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