カテゴリ:榎田尤利
榎田尤利さんの新刊『華の闇』を読みました。
昨日の日記に引き続き、遊郭ものです。 廓関係は鈴木あみさんの「花降楼シリーズ」しか読んだことがないですが、 最近方々で緋色襦袢の表紙を見かけるような・・。 SHYノベルズさんも遊郭絵巻競演第二弾として「華の闇」を出しているようですし・・ (第一弾は橘紅緒さんの「妓楼の恋水」) もしかして業界内は遊女ブーム??(男だけど・・) で、榎田さんもこのテーマに乗ったのか乗せられたのか・・今回は廓もの。 前回SHYから出版された作品もやはり流行りのヤクザもの・・ (「交渉人は黙らない」感想はここ) でも榎田さんが料理すると両方ともメチャクチャ面白い~~っ 同じテーマでも作家さんによって味付けが違うので・・ 力の差が一目瞭然となります!! という訳で、今回の作品も当然外さない充実感♪ 最近のお笑い路線とはガラリと違う切ない系でしたが、 ラストに向かうにつれてキャラの魅力が倍増~ 時代考証的にも突っ込み所が少なく自然でした。 物語は仕事人間で不器用な南条貴師と、 女郎に堕ちても気位の高いしっかり者・暁芳のストーリーですが、 前半は貴師がグルグルしながら鬼畜なので・・キッチー苦手なアタシにはヒィ~~な展開。 ところが後半は涙が出るほど可愛い一途男だったということが判明し・・ プロポーズシーンの貴師は死ぬほどイイ味っ!! マフラーとクシャミには完全ノックアウトでした 一方暁芳も気丈な部分と歳相応の部分がイイ具合に出ていて可愛らしい 『華の闇』はこの暁芳を通して廓の悲哀が上手く語られているため、ラブ以外の部分にもリアルな厚みがありました。 *蓮川さんのカラーが華麗でした~。でも挿絵がもう2,3カット欲しかったですっ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.30 21:08:11
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