カテゴリ:英田サキ
英田サキさんの新刊『すべてはこの夜に』を読みました。
なんか、もう・・・ 凄くよかったぁ~~~! 痛くて、もの悲しくて、とにかく切ないっ! で、又またヤクザものでしたが、出だしからしっかり捕まり・・ 読み終われば英田本ベスト5に入る勢いでした。 『すべてはこの夜に』は全部で3つのお話が収録。 1.すべてはこの夜に 2.夏の花 3.春宵一刻 1と2はデビュー前後の古い作品で、2は1のスピンオフエピソード。 3は書き下ろしで1のその後編でした。 ・すべてはこの夜に 大学時代、一人の女を挟み最悪な別れ方をした湊と加持。 その後湊はヤクザに、加持は借金取りに追われる体たらくで 10年後に邂逅するも、過去の愛憎から逃れられずに葛藤。 なので全体的にひたすら 昏っ! な雰囲気ですが 湊の不器用な執着と、加持の果てしない臆病さがダメダメ過ぎてかえってツボ。 ラストにはビックリでしたが、「春宵一刻」があって安心しました♪ ・夏の花 こちらは湊をサポートする武井さんの過去話。 ヤクザの武井が亡き姉の夫・亮一のために堅気になるまで物語ですが・・ とにかく武井姉弟の生い立ちが壮絶でした! そしてマイノリティな性癖を持つ亮一の孤独も物悲しい。 なので、武井が亮一の元に戻ってくるラストは相当胸キュン 第1話に比べると静かな雰囲気でしたが、未亡人的な色気がしっとりしていてよかったです。 ・春宵一刻 このお話は1話目のその後で、甘甘な湊と加持 こちらは書き下ろしなので、切ない中にもユーモアのあるエピソードや台詞が混じり、 今の英田さんらしい文章♪ が、この「春宵一刻」で武井&亮一のその後がはっきりしてしまい・・ズズン。 しかも私は特典目当てでコミコミ通販したために、その小冊子内容で2倍の追い討ち・・ 武井と亮一の情の深さと静かな最期に泣けました 人の死が物語に入ってくると重くてやり切れない感がありますが、 心に深く残ることは確か。 なのでこの本の中では武井さんが1番味があって魅力的でした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.15 20:46:17
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