カテゴリ:その他のBL小説
須和雪里さんの新刊『花芽と狼』を読みました。
須和さんは全く知らない作家さんでしたが、 紺野キタさんの挿絵に釣られて購入。 イラスト買いはたいてい失敗に終ると知りつつも、 又やってしまいました。 が、 今回は久々の 当り 平安時代の僧坊で繰り広げられる人間と妖しの交流が淡々と綴られ 哀しく不思議なエピソードや、因果関係が一杯。 主役は寺に稚児として引き取られた瑠璃若と彼に憑いている狼型の妖し・ウロですが、 獣○ものでも変身ものでもなく、両者は誰ともラブラブにはなりません。 その代わり、瑠璃若の師匠・冬弦と稚児・文殊丸の恋話はしっかりあって、 初心な二人は大層可愛らしい 冬弦に×××の指南をしたがる円恵も面白かったです♪ そんな訳でこの作品は正統派BLからはほど遠く、 構成も14章に細かく分かれて、1章・1章に起承転結あり。 ほとんどのお話が、嫌がりながらも人助けをしてしまうウロによって 解決したり、ホロリとさせられるものでした。 「花芽と狼」は雰囲気が夢枕さんの「陰陽師」や島田純子さんの「平安京伝奇シリーズ」 にちょっと似ていたためか私的にツボ。 なので他にはどんな作品を書いている作家さんなのかと調べてみれば、 かなり古株さんでビックリ(ごとうしのぶさんと同じくらい??)。 で、そのわりに本が少なくてこれまたビックリ。 濃いBLシーンがないわりに読ませる文章だったので、これからも書いていただきたいです! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.05 15:33:25
|
|