カテゴリ:英田サキ
エスシリーズ新刊『最果ての空』を買いました。
予告どーり篠塚が初主演の1冊ですが、表紙に見知らぬ二人がいる上に、 裏表紙は篠塚が赤ちゃんを抱っこ。 だ、誰の子?もしや椎葉と宗近の?? (アホ) さらに中の扉絵は男二人と首輪の鳥・・ 何これ?アヒルのデコイ?? てな訳でどんなお話なのかマスマス読む気満々になりました。 で、今回は義兄幸福物語になる筈?!と期待していたわけですが・・ どちらかというとラブよりスパイものな展開で、 ロシアの諜報員を捕らえるために動く篠塚と、公安部の捜査員・江波のストーリー。 でも・・ 篠塚はやっぱり篠塚でしたっ。 冷静沈着で鋭く、でも人として温かさは豊富な哀愁の男。 なので義兄には正直リアルな濡れ場は期待してなくて、 朝チュン程度がイイな~と思っていたのですが、今回はそれにも到達せず・・ なぜならこの人の内面は由佳里の死によって、実は異様に強くて複雑。 妻をないがしろにした組織への不信感を忘れることはなく、 自分が一人身でいることが、事件を風化させない一つの手立てだと思っている・・。 とにかく寂しさを埋めるより、昇りつめる事が大事な篠塚は、 組織の汚い部分に耐え、それを呑み込んでいける強い男 そんな訳で江波の篠塚に対する想いは見事玉砕しましたが、 なんか妙に可愛い人だったので、今後も応援したい。 江波にも篠塚や宗近のよーな執念があればきっとかなう筈ですっ!! で、<執念>といえば後半で登場した 宗近語にはヤラレました この後仕事でケガをした椎葉を構い倒すのは確実で・・ 二人は上手くいっているようです♪ 『最果ての空』は脇でありながら常に大きな存在だった 義兄の本音がイロイロ分り、エスシリーズ最終巻にふさわしい作品でした。 しかもスパイものとしても面白く、ラストの捕り物には本気でドキドキ この他、警視庁公務員とスパイの悲哀も心に響き、 特に江波・兄の神津(監察官)の辞職は切なかった。 篠塚と同期の神津と、兄に対する気遣いが報われなかった江波の皮肉は 物語に厚みをつけました。 てな訳で表紙&扉絵の男二人は神津&江波兄弟。 特に扉絵は奈良さんの解釈が素晴らしく、鳥の顔がやや江波よりなのが気に入りました♪ そして裏表紙に居るのはは宗近&椎葉でしょうか。 私的に今回1番好きなイラストはメガネ無しの義兄ドアップ このシリーズは奈良さんと組んだことで本当に相乗効果があって 英田さんも奈良さんも今ではBL業界を引張って行く作家さん。 組み合わせの妙を感じました *今後当然CD化されると思われるこの作品。 既にボイス読書でしたが・・神谷さんや小西さんの声が又聞けそうなので嬉しいです! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.11 18:58:44
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