カテゴリ:和泉桂
和泉桂さんの新刊『タナトスの双子・1912』『タナトスの双子・1917』を読みました。
2冊同時発売だったので、先ずは高階さんの並んだ表紙にクラクラ。 軍服兄さんと肌けた兄さんが何て色っぽい~ 内容も数奇な運命の双子とそれに関わる3人の男の愛憎劇 で 悲惨ながらもドラマチック ロシア革命前夜な時代背景も面白く、2段組でもガツガツ読書できました。 さて『タナトス・・』が何故<愛憎>メインなのかといえば以下の要素が原因。 ・双子のユーリとミハイルは12歳で生き別れる ・ユーリは貴族社会、ミハイルは貧民街で育つ ・ユーリの友人・マクシムを介して25才で双子は再会 ・二人は同じ男(マクシム)を愛してしまい、互いの嫉妬心が原因でマクシムが死亡 ・ミハイルは幼馴染のアンドレイと革命活動に参加 ・軍人であるユーリは副官であるヴィクトールと共に反乱分子を鎮圧 ・アンドレイはミハイルへ真っ直ぐな愛情を捧げている ・ヴィクトールはユーリに歪んだ執愛を捧げている てな訳で二人は兄弟でありながら<恋>だけでなく 立場上も抜き差しならない敵対関係に陥り、憎しみまみれ。 それでも後半はアンドレイとヴィクトールに対する気持ちと 兄弟の愛憎に決着がつきますが・・ こ、これは・・??! な、先が少々気になるラスト ユーリとミハイルの美し過ぎる魔性パワーは色んな人々を犠牲にしてきたので・・ ハッピーエンドを100%信じることができませんでした にしても和泉さんは 下克上攻 がかなり好きな作家さんですね~。 今回登場のヴィクトールは正にこれで、1番ツボな人物でしたが、 いかんせんキッチー過ぎる。 「清澗寺」の深沢や「月宮を乱す虎~神獣異聞~」の奎真も同じタイプで、 愛が深すぎるあまり根暗な鬼畜行動。 私的にもう少しお手柔らかにとゆーか、そこまで調教すんなーっ! と言いたいところですが、「御意」とか言われると直江変換で憎めないっっ。 やっぱり従攻めは美味しいです♪ さて高階さんのイラストですが、表紙・扉絵カラー・モノクロ全てが美しい! とにかく外人描かせたら日本一な雰囲気で、私的に「DEAD LOCK」に続くヒット。 ミトリエヴィッチ、アラモヴィッチ、イワノヴィッチな彼らにピッタリの絵柄でした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.21 22:18:32
[和泉桂] カテゴリの最新記事
|
|