カテゴリ:その他のBL小説
須和雪里さんの『文殊丸』を読みました。
この作品は『花芽と狼』の続編で、 今回の中心人物はタイトルどおり稚児・文殊丸。 (「花芽と狼」レビュはここ) 文殊丸はその美しい容姿のせいで、 僧坊のモテモテアイドルですが、実は冬弦と相思相愛 しかも貴族の子弟なために、いずれは寺を出て冬弦と離れる身の上・・ ゆえにトラブルや苦悩が多いのですが、 今回はそれを一つ一つ乗り越えて行く姿が何とも素晴らしく、 師である冬弦も一緒に成長 そしてこれに力を貸すのが、嫌がりながらも人助けをしてしまう妖・ウロと、 メチャ愛らしい見鬼・瑠璃若、更にやたらと霊感が強い弓月尉(新キャラ)なのでした。 『文殊丸』は説話的な1巻目より人の世の理を強く描いた感があり、 親子愛、恋心、師弟愛、怨嗟の解消法が須和さんの上手い文章で綴られています。 なので説教臭くなるどころか、切なさと救いが一杯で思わず悟りを開いた気分にっ。 が、相変らず円恵の下ネタは炸裂で、 この人のお陰でBL小説だという事を忘れないで済みました(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.06 22:08:32
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