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テーマ:妊婦さん集まれ~!!(4770)
カテゴリ:Cradle*
…続き。
「人工破膜、行こうか・・・」 ジョージがそう言う。私は頷く。 それがどういうものなのか、私は知らなかったし 普通にパン、と破膜するもんだと思っていた。 色んなケースがあるみたいですが・・・(汗 子宮口は6.6cmのまま進んでいなかったため 先生が手で子宮口を押し広げ、 「人工的に10cm開大にしたから・・・これで下がれるかも」 と言った。 そう言うジョージに、朦朧としながらお礼を言えた自分は 今思えばよく言えたなぁと思う。 内心、この人は悪魔だ!!と思ってた(苦笑 「それでもまだ帝王切開か決められないんだ ギリギリまで様子見てから判断するから頑張ってみて」 そう言われた数十秒後に ガボン!と子宮口の所に違和感。そしてありえない激痛。 ・・・小姫を産む直前の痛み! 子宮口に頭がある!!物凄い勢いでいきみたい。 でも誰もそんな状況とは思ってなかったらしく カラダが勝手にいきみ始めようとして、私は必死でそらして。 「看護婦さん、子宮口が裂ける!赤ちゃん出そうです!」 泣きながらそう言うだけで精一杯。 ゴーサインはまだだと思ってた。 ジョージが来て、 「10cmにしてるからいきんでいいんだよ」と言いながら 周りの助産婦看護婦に厳しい声で指図する。 「促進65に上げて!行けるだろ! 急げよ!!間に合わないだろ!悌毛も済んで無いじゃないか! 足袋も何も無い!早くして!!三分以内に準備しろ!」 そして私に 「今から吸引しながら上から押して、 押し引き方法で産ませようと思う。いいかな。」 と、確認する。私はもうこんな状況でどうしようもない。 必死で頷きながらいきむ。 全身ぶるぶるしながら、深く息を吸っていきむ。 下がるたびに死にそうな痛みが襲う。 小姫のときよりはるかに大きい。 一瞬、無理・・・と思うけど、赤ちゃんは苦しんでる。 私が今いきまないと、大変な事になる。 痛さで体がのけぞりそうになるけれど それじゃ骨盤を通れない。 「旦那さん居るなら呼んで!産まれるよ!」と ジョージが看護婦に叫ぶ。 確か小姫といるから無理なんじゃないか・・・と思うけど もうそれどころじゃない。 痛いと叫ぶ言葉を飲み込んで、深く息を吸って 数十秒後の痛みにあわせ、震えながらバーを握っていきむ。 二回目で物凄く下がった。 思わずカラダが反る。助産婦さんに注意されて、頷く。 次の痛みがまたすぐ来るのが解る。 助産婦さんに予告しつつ、自分で位置調節して握りなおし そしてガクガクする体に力を込めていきむ。 ジョージが「切開するよ」と言う お尻の下まで切られていくのが解ったけれど そんなのより産む方が痛くて苦しいから何も思わない。 最後のいきみだ、気絶しそうな中 息を止めて渾身の力を込める。わなわなしてる全身。 其処に助産婦、看護婦、ジョージがお腹に乗った。 吸引の暇は無かった。 自分の口から野獣のような声がした(泣 「あぁ・・・痛いっ」なんて、そんな可愛いお産じゃなくて まるでケダモノの様な声を発しながらのお産だった。 私の左手には血管確保しながらの点滴の針が 5cm入ってたんだけど それを忘れていたらしい誰かが腕の上に乗ってた。 ぎゃー!血管が!!と思ったけど、 それもそれどころじゃ無かった。 発露。 いきみを止めて短呼吸 大きな頭が出る。安心したのも束の間、次は肩と体だ。 物凄い大きさを感じた。自分が小柄だったから尚更だった。 小姫のときを思い出すと、良く産めたなと思う。 ・・・その為に物凄い切開だったんだろうけど(泣 2007.9.14. PM17:41. 31688g チビ姫誕生。 痙攣していた私を、頭元にいたらしい旦那様が髪を撫でた ええぇ!?いたの!と思いつつ、真っ先に 「指あった?全部ある?」って質問する 「大丈夫だよ」って聞いて、よかったぁぁ!!って泣いた。 産まれる5分前に、入室させてもらったらしい。 (小姫は待ってた) 聞こえてくる産声・・・良かった・・・本当に。 赤ちゃんの声がするけれど姿が見えない、どんどん不安が増す。 「洗ってる」って聞いて、ほっとする。 ジョージが「へその緒が首に巻いていたんだよ 下がれなかった原因はこれだね」 って言った。促進でよかった、もしこれでなんかあって 首が絞まって・・・てな事があったら、私はこうして この子に逢えてなかったのかもしれない。 ゴメンね、ずっと、苦しかったんだよね。 今日産む事にしてよかったんだ 全部これでよかったんだ。 見せてもらえたチビ姫は、旦那様にそっくりで。 あぁ、笑えるほどそっくり。 真っ先に出た言葉は「逢いたかったぁ」 そう言って、泣いた。 旦那さんは分娩室から退出させられました。 其処から再び戦いが・・・後産orz いやぁ、胎盤ってそんなに大きかったのか。 小姫のときは普通に出てきた・・・ でも経産婦にたまにある癒着だったのか何なのか ちょっと大変でした。 その後縫合。吸引も可能性があったので 準備されていた為、かなり縫われました(泣 丁度PTSD発作を起こしてしまい 大変な事に…orz 「先生、shizukuさんの様子が・・・」 ジョージ「所見にあるだろう、カルテ見なさい この子は色々あるんだよ。」 涙が溢れる。でも何もいえない。苦しい。 ジョージが何か問いかける。 「shizukuさん、自分の名前わかる? 此処はどこか解る? さっき貴女、可愛い赤ちゃん産んだんだよ。 解る? もう何もかも終わったんだよ、解る? これから何かあったら助産婦さんにメール相談も出来るし 何でも相談しながら頑張ってね。」 意識が少し戻る ジョージに泣いてお礼を言う・・・途切れ途切れ。 今になっては感謝の言葉だけど あの時私は恐怖の対象でしかなかった。 先生が怖くて仕方なかった。 其処にいる人全てが怖くてたまらなかった。 左手の踏まれた血管の点滴の針付近は変色していた。 後に三人つかえてたみたい。忙しいから急いだみたいだけど・・・ そして準備に行っているみたいだけど・・・私も苦しい。 ナースコールのボタンが頭の横にある事に気付く。 震えながら押す。 自分からコールするなんて、普通の私にはありえない事だ・・・ 来たナースに、旦那さんに少しでも逢えないか聞く 此処には入れられないって言う話を聞いて 「なら歩きます、どうか、どうか、逢わせて下さいもう助けて」 そう言いながら過呼吸起こして やっと看護婦さんが異常事態に気付いてくれて。 私は持ってこられた車椅子に乗った 痛さはどうでも良かった、ただもう此処から離れて 旦那様の声が聞きたかった。何もかもが怖かった。 …続く。 応援クリック(σ゜∀゜)σ★ポチ ********************************** 本家サイト→【蒼月の雫】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/09/21 07:53:21 PM
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