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食育に栄養学も食事バランスガイドもいらない

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2007年09月09日
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牛乳飲む

お腹がゴロゴロ言ったりしないし下痢もしない

牛乳を吸収できる

牛乳は健康に良くない

健康を害するリスクが高い


「牛乳は健康食品」という常識は捨ててみませんか?
医学博士・島田彰夫さんは次のように述べています。

>「日本人や世界の大多数の人々を対象とする限り、
>"牛乳は体に良い"などという科学的根拠など、
>もはやないといってもよいだろう。
>そこにあるのは単なる"牛乳信仰"である。
>ヒトの食性にあわないものが、健康によいはずがない」

解説しますね。

>日本人や世界の大多数の人々を対象とする限り、

世界の一部の人々は大人になっても牛乳を消化できる酵素(ラクターゼ)を
分泌できます。だからそれ以外の人々、ということね?

>"牛乳は体に良い"などという科学的根拠など、
>もはやないといってもよいだろう。

本当にそう思います。実感として思います。
"牛乳体に良い"科学的根拠を述べようとすればするほど、
ボロが噴出します。
以下はある有名な乳業会社のサイトから拾った文章です。
飯野のコメントは「>」印なしの行です。

> ●乳は偉大
>
> すべての哺乳動物の幼動物は、生まれてから離乳までの期間、
> 母親の乳だけで育ちます。動物が生まれ発育していく上で、
> 様々な栄養素が必要とされますが、乳は幼動物が食べられる
> 唯一の食品として、栄養素をバランスよく含んでいます。
> 乳は命をはぐくむために、豊富な栄養素を湛えているのです。

ここまではその通りで完璧に正しい内容ですね?

> もちろん、みなさんが毎日飲んでいる牛乳も、たんぱく質、
> 脂質、炭水化物、各種ミネラルやビタミンを豊富に含む、
> 非常にバランスの優れた食品です。

あれ?おっかしいなぁ?
「みなさんが毎日飲んでいる牛乳」は牛の乳首から出てきた牛乳とは
すでに異なっています。つまり加工されているのですよね?
それなのに、
「みなさんが毎日飲んでいる牛乳【も】と言うのは、
おかしいと思います。

> 非常にバランスの優れた食品です。

といっても仔牛にとって、のことではないでしょうか?
しかも加工乳では仔牛は成長できない、とも聞いています。

> ●完全栄養食品?
>
> 牛乳は古来より、鶏卵とともに「完全栄養食品」といわれています。
> 完全栄養食品とは何でしょう?それだけ食べれば生きていける食品、

ここまでは正しいんです。鶏卵はヒヨコが雛として殻を破って孵化するまでは
それだけで成長できる「完全栄養食品」ですよね?
牛乳も仔牛がそれだけを飲んである程度まで成長できる「完全栄養食品」ですよね?
だったら人乳もヒトの赤ちゃんがそれだけを飲んである程度まで成長できる
「完全栄養食品」ですよね?
ゴリラのお乳もゴリラの赤ちゃんのための「完全栄養食品」ですし、
チンパンジーのお乳もチンパンジーの赤ちゃんのための「完全栄養食品」ですね?
つまり、あらゆる哺乳動物のお乳はその哺乳動物の赤ちゃんのための
「完全栄養食品」なのですよね?

> つまり人間に必要な栄養素が全て含まれている食品のことです。

ここでとんでもない論点のすり替えが行われています。
チンパンジーにでも「おかしいなぁ?」と分かるほどの稚拙なすり替えです。

分かりやすくするために、二行続けて表記してみましょう。

> 完全栄養食品とは何でしょう?それだけ食べれば生きていける食品、
> つまり人間に必要な栄養素が全て含まれている食品のことです。

これ↑の一行目から二行目へどういう理由でつながるのでしょうか?
完全栄養食品であるのはその哺乳動物の赤ちゃんに対してだけですよね?
牛の母乳に「人間に必要な栄養素が全て含まれている」なんてことはあり得ません。
「人間に必要な栄養素が全て含まれている」のは人間の母乳だけです。
「牛に必要な栄養素が全て含まれている」のは牛の母乳だけです。
しかも乳飲み子に対してだけです。牛だって成長して草を食べられるようになったら、
母さん牛の母乳は飲みません。
人間だって離乳して固形物が食べられるようになったらお母さんの母乳は飲みません。
不要だからです。というか、母乳を飲んでいては正常な成長ができないからです。
そうなのです。離乳をしたらお乳を飲んでいては正常な成長ができないのです。
それでもお乳を飲みたい、ということがあれば、それは、
間違っているのです。過ちを犯しているのです。
じゃあ他の哺乳類のお乳を飲むのならいいのではないか?
というのは、二重の過ちを犯しています。
他の哺乳類のお乳はその哺乳類の赤ちゃんのためのお乳です。

それを横取りするってことは?

泥棒です。

しかも牛の母乳は牛の子どもの成長に適している成分が含有されているのです。
それをヒトに飲ませたら?

> 厳密にいえば「完全栄養食品」というものは存在しません。

これは正しいですね。

> 牛乳の場合は、ヒトに必要な栄養素のうちビタミンC、D、鉄分や
> 食物繊維などが不足しています。

これも事実ですね。

> それでも牛乳は、単独で様々な栄養素を含む素晴らしい食品といえます。

この↑文が不可解なのです。辻褄が全然あっていません。
この二文を並べて書きましょう。

> 牛乳の場合は、ヒトに必要な栄養素のうちビタミンC、D、鉄分や
> 食物繊維などが不足しています。
> それでも牛乳は、単独で様々な栄養素を含む素晴らしい食品といえます。

こういうおかしな論調の文章はその内容全体が間違っているとみて差し支えないでしょう。

「牛乳が体に良い」科学的根拠はない、とすれば、
「牛乳は体に良くない」科学的根拠など挙げなくてもいいんです。
「体に良くないもの」を飲んでも腹具合がおかしくならない人は
「なんらかの病気になるリスクが高い」という単純なことなんです。

とはいえ、やっぱり解説はしますね。

牛乳に限らず哺乳類の乳には乳糖(ラクトース)が含まれています。
もちろんヒトの乳も例外ではありません。
だから大人がヒトの乳を飲むと下痢をする、と言われています。

乳糖はガラクトースとグルコースが結合したものです。

赤ちゃんがお乳を飲みました。体内に入った乳糖はどうなるか?

ガラクトースとグルコースに分解されるのです。
分解するにはどうするか?

ラクターゼという乳糖分解酵素が必要なのです。
これは小腸で分泌されます。
この酵素の働きで乳糖はガラクトースとグルコースに分解されます。
そうして体内に吸収されます。

どの哺乳動物の子どもにとってもお乳は完全栄養食品です。
それだけで成長するのですからね。

しかしながら人間なら4歳ころになるとラクターゼが分泌されなくなるのです。
どうしてか、っていうともはやお乳を飲む必要がなくなるからです。
これが自然の摂理ですね。

しかし4歳過ぎても大人になってもラクターゼを分泌できる民族もいます。
それは長い歴史の中でヒト以外の哺乳動物のお乳をエネルギー源として
摂取してきたからです。
寒冷地や乾燥地の住民です。なぜなら食用の植物が少なかったからです。
ヒトが発生したのは熱帯の地域ですが、それ以外の過酷な地域でも
生きながらえてきたのです。そう言う意味では
ヒトはまさに雑食動物ですね。

Q:これでは牛乳が体に良くない理由が書いてないじゃないか。
日本人でも乳糖を分解できる人なら飲んでなにが悪いの?

A:どうぞ飲んで下さい。
しかしながら、大人になってもラクターゼが分泌できる民族、
例えば、アメリカ人は牛乳離れしつつあります。
なぜでしょう?牛乳は健康飲料ではないことに気づいたからでしょう。
日本人は気付いていない人がおおい。ただそれだけです。

  





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最終更新日  2007年09月09日 21時39分03秒
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