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食育に栄養学も食事バランスガイドもいらない

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2007年12月25日
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カテゴリ:少食について
一時は下火になった大食い番組ですが、今、話題になっているのが、
ギャル曽根さんを初めとする若い女性の大食いさん達ですね。
ギャル曽根さんは普段の食事は一日1000円までと決めているとか。
毎日あんなに沢山食べてたら食費が大変ですからね?
ギャル曽根さんはお母さんが料理を沢山作ってくれていたので、
子どもの頃から沢山食べていたそうですね。
まあ、それはともかく、大食いに関して『美味しんぼ』に
あったので、紹介します。

「ぼくは今まで食べ物に対して、傲慢というか無神経というか・・・」

と語り始めるのは土田康一。

土田:無神経というか、敬意を払ってこなかったことに気づいたんです。

土田康一。東西新聞社文化部副部長・富井富雄の親友の甥っ子。
この土田は大食いの癖のために三十半ばを過ぎているのに結婚できない・・・。

富井:とにかく康一の大食漢ぶりを見るとびっくり仰天して、
   どの女の人も二度と康一とつき合ってくれなくなる。

ゆう子:へえ・・・、そんなにすごいんですか。

富井:すごいなんてもんじゃない、康一は底なしにのみこんじまう。
   人間ブラック・ホールだよ。

土田:大食いでなにが悪いんです。(中略)
   大食いの人間は、正直一途、明朗一本槍の正しい人間です!

富井:なにを威張ってるんだ。ついこのあいだも大食いがばれて、
   女の人にふられて泣いてたくせに。

ということで山岡とゆう子が一肌脱ぐことに。

山岡:しかし副部長、土田さんがどれだけ大食いなのか
   一度見る必要がありますねえ。

ということで一行は銀座の外れの大衆食堂「三膳屋」に入る。
土田は店に入るや、そこのオーナー夫婦(多分)は、ギョッとする。
そして暖簾をしまい、「本日は閉店いたしました」の札を下げる。

ゆう子:あら、お店を閉めちゃったわ。
    まだそんな時間じゃないのに・・・・。

土田:僕が食べ始めると、ほかのお客さんの分がなくなっちゃうからなんだ。

みんなが注文する。

おかみさん:土田さんはいつものとおりに・・・・。

土田:うん。

おかみさんがおヒツを持ってくる。
土田、どんぶりにご飯をよそってバクバク食い始める。おかずなしで。

富井:康一はね、前菜がわりにご飯をおヒツ丸ごとまず食べるんだ。

おヒツのおかわり。そしてトンカツ。今度はおかずも一緒に食べる。
その後、天ぷら、オムレツ、サバの塩焼き、レバニラいため、
麻婆豆腐、豚汁、ハンバーグステーキ、と出てくる出てくる。
その間におヒツおかわり2度。

おかみさん:土田さん、今日はこれで・・・・。

土田:ん、終わりか・・・・・、よし。

その最後のおヒツに漬物のキュウリ(多分)を入れ、お茶をぶっこむ。
おヒツごと食べる。ひゃあ、行儀悪い!

土田:これがおヒツお茶づけよ!

食べ終わって・・・、

土田:はい、ごっそさん。
   わははは腹八分目にしておくか。健康のためにな。

山岡:ま・・・・まいった・・・

泣きながら財布からお札を取り出す富井。

山岡:こりゃ本当になんとかしなきゃな・・・・。

土田は味についてけっこううるさいこと言うので、山岡は、
「それなら脈があるかな・・・・」
ということで、「京味(きょうあじ)」という、東京でも
名の通った名店に連れて行くことに・・・・。

富井:康一みたいな化け物を連れてくるようなところじゃないだろうが・・・。

山岡:だからこれは賭けですよ。

料理が出される。京味の主人・西氏が姿を現す。

西:山岡さんお久しぶり。

山岡:あ、どうも。
   ここの御主人の西さんです。
   今日のお目当ての料理を作ってくれます。

西:このハモ鍋を山岡さんに食べてもらうということになると、
  私が自分で手を下さないと承知できないのです。

山岡:俺の考えでは、スッポン、フグ、そしてこのハモの鍋が、
   ほかの鍋ものとは格が違う、三大鍋だと思う。

さらにこのダシが並のものではなく、秘密があるという。

西:火であぶったハモの骨でダシをとるんです。
  ハモの骨をあぶるとじつに良いダシが出る。
  それだけでは臭いが強いので、昆布とカツオブシを使うのです。

山岡:ハモ鍋になくてはならぬのが、マツタケともう一つ・・・。

西:この京菊菜、菊の香りがなんともいえない。

富井:能書きはそれぐらいにして、早く食べさせてよ。

ということで、みなさんナモ鍋を食べ始めます。
ところが・・・・

西:おや。そちらのお客さんどうされました?

見ると土田がボ~っとしている。

富井:康一、どうした!しっかりしろ!

と頭をひっぱたく。

土田:いやあおどろいた・・・・、あまり美味しくてボ-ッとなって
   しまうってことあるんだな・・・・。

西:ははは・・・、もっと召し上がりますか?

山岡:そうだな、もう少し頂こうかな。

富井:断固としてもちろん!

ゆう子:私も!

ところが土田は・・・・

土田:ぼくはもう結構。

この土田の意外な言葉にみんなびっくり。
その次に、この記事のタイトルと冒頭の言葉が出てくるのです。

土田:僕は今まで食べ物に対して傲慢というか無神経というか、
   敬意を払ってこなかったことに気づいたんです。
   今、ハモ鍋を食べて、僕ははじめて食べ物に畏敬の念を抱いた。
   もっと正確に言うと、食べ物を作った人々に畏敬の念を
   抱いていたんです。
   美味しい物を作って人に食べさせようという熱意と誠意と工夫が、
   この鍋にはこめられている。
   こんな素晴らしい物をガツガツ大量に食い散らかしたら
   バチが当たる・・・・。

西:いや、ありがたいことです。

富井:ふえ~~~、康一の口からそんな言葉が出るなんてな~~~。

土田:考えてみれば、一膳飯屋の定食だって、真面目な店では
   それなりに作る人は心を砕いているんだよなぁ・・・。
   それをただ乱暴に食い散らかしてきたことを考えると・・・・
大食いをむしろ自慢にしていた自分が恥ずかしいよ・・・・。


以下のサイトに【京味】の体験談があります
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hidepark/mise-kyouaji.htm

http://r.tabelog.com/tokyo/rvwdtl/32752/

美味しんぼ(30)


美味しんぼ(30)


大食いたちの宴





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最終更新日  2007年12月25日 17時07分01秒
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