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食育に栄養学も食事バランスガイドもいらない

食育に栄養学も食事バランスガイドもいらない

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2008年10月23日
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カテゴリ:肉について
山岡とゆう子はメジャーズの春季キャンプに来ています。
『ナンバーワン・スポーツ』誌の協力取材です。
事の発端は以下の通り。

青山(ナンバー・ワンスポーツ記者):今度各球団の
   春季キャンプ場巡りをすることになったんです。
   ただキャンプを見て回るだけじゃ面白くないので
   食べ物に焦点を絞ることにしました。
   野球選手がどんな物を食べているか調べたいんです。
   特に身体作りの面で一番気を遣わなければならない
   二軍の選手が、どれだけ食べ物に注意を払っているか・・・。

食事の場面です。

青山:一番好きなものは何ですか?

選手A:牛肉です。

選手B:そう、焼き肉が一番好き。

選手C:ぼくも焼き肉が一番です。二番目がステーキで
    それからずっと落ちてスキヤキ。

選手D:俺も。

ゆう子:へえみんな同じなので・・・、魚はどう?

選手E:魚はどうも・・・、焼き魚ならまあ食えるけど。

選手F:でもお寿司なら大好きだよ。

山岡:ふうん・・・、こんなんでいいのかね・・・。

場面は変わって、旅館の主との会話。

主:うちの旅館は、今年で21年間キャンプの面倒を
  みさせてもらってますが、昔の選手に比べると
  米の飯を食べなくなりましたな。
  おかずの数もはるかに増えました。

青山:球団のほうから食事の内容についての指示はありますか?

主:とくにありません。ま、バランスよく食べさせてくれという
  程度で、あとは全部うちに委せてくれてます。

山岡:ふうん、旅館に委せきりか・・・。
   しかし選手達は牛肉をずいぶんたくさん
   食べているようですが・・・。

主:ほんとに牛肉が好きですね。うちは選手達に
  土佐の赤牛を食べさせてます。
  この辺、牛の産地なんですよ。

次のキャンプへ移動中の飛行機内にて。

山岡:納得がいかないねぇ、どうして球団は選手の食事を
   旅館に委せっきりなんだろう・・・・。

ゆう子:バランスよくという注文は出ていたみたい。

山岡:一般的にバランスなんて言ったって意味がないよ。
   運動選手は普通の人間と違うんだから。
   たとえば相撲取りの食事は太るための食事だ。
   バランスが悪いといえるだろう。
   でも相撲という競技には合っている。
   それと同じで、野球という競技の特性に合った
   食事があるはずだよ。

次のチームの選手達も焼き肉大好き。牛肉大好き。

「トレーナーやコーチから、食事について特別の指示はありません」

とか、

「清涼飲料水や菓子類も制限されていません」

とまで言っている。

ゆう子:おどろいたわ。食べ物についてはレパーズとほとんど
    変わりないわね。選手達は魚嫌いで牛肉が好き・・・・。


山岡:コーラや菓子も制限なし・・・。食事は見た目バランスが
   とれているというんだろうが、あれは観光客の食事だね。
   闘う者の食事じゃないよ。

青山:球団の姿勢がもんだいですね。

山岡:野球選手として何をどう食べるべきか、何を食べるべきで
   ないか、選手達は自分のことなのに考えていないね。


その後山岡達はメジャーズのオーナーと会食をすることに。

オーナー:で、山岡さんと言われたな・・・。
     二軍の選手達の食事について何か?

山岡:あんな物を食べていては、何年たっても日本の野球は
   大リーグにかないませんね。

オーナー:これは手厳しい。

山岡:食事に目的意識がないんです。

オーナー:目的意識?

山岡:二軍には高校出たてのまだ成長期にある18歳の少年もいれば
   ほぼ成長しきった25歳の青年もいた。
   この二人が同じメニューを食べていいと考えるなら、
   プロスポーツ選手を管理する資格はない。
   たとえば蛋白質ひとつとっても必要な量が違うんです。
   18歳の少年は身体を成長させるのに充分な蛋白質が必要だ。
   しかしそれと同じ量は体の出来上がった25歳の青年には
   多すぎる。
   多すぎる蛋白質は分解されて糖と脂肪になる。
   糖はエネルギーに変わるが、脂肪は体に蓄積される。
   結果的に脂肪太りになる。

オーナー:ええっ!蛋白質の食い過ぎは脂肪太りになるのか!

山岡:しかも蛋白質は分解するときにアンモニアや尿素が出る。
   尿の量が増えて、大事なミネラルも一緒に排泄されてしまう。

オーナー:な、なるほど・・・。肉をたくさん食べれば
     スタミナがつくと思いこんでいたが・・・。

山岡:だから、個人個人の体の状態に合わせたメニューを
   作らなければならないんです。
   それなのに旅館委せで漫然と食べさせている。
   球団側の無知と怠慢は嘆かわしい。

オーナー:む、むう・・・・、まったくその通り、いや耳が痛い・・・、
     我々はあまりに食べ物に無関心だったな。
     栄養のあるものをたっぷり食わしときゃいいかと
     思っていたよ。早急に検討しよう。

そうしてステーキが運ばれてくる。
同席している海原雄山が・・・・、

雄山:まずい、食えたもんじゃない!

と、言う。

さあてこれからどうなるか?(つづく)

【出典】
美味しんぼ(6)

この単行本が出版されたのは1986年9月です。
つまり22年前のことなんです。
その後野球選手の食事は改善されたのでしょうか?
ご存じの方がいらっしゃいましたらコメントください。





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最終更新日  2008年10月23日 19時46分28秒
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