テーマ:食べ物あれこれ(50376)
カテゴリ:食育について
タイトルの台詞は海原雄山。
美味しんぼ(102)の「究極と至高の行方<7>」の対決でのこと。 ゆう子:主菜の中の主菜が出るのね。 飛沢:それはいったい・・・・ 出てきたのが三品。 審査員:ご飯に梅干しに味噌汁。 小泉:これが最後の主菜。 大原:なんだかはったりじみてるな。 飛沢:なぜこれが、主菜の中の主菜なの? そこで、雄山がしゃべり始める。 雄山:日本人の食事の原点、すなわち「至高のメニュー」の原点、 それは米の飯だ。 日本人は、世界中の食文化を取り入れてわれわれ自身の 食文化を豊かにしてきたが、米の飯、梅干し、味噌汁、 このみっつだけは失ってはならぬ。 はい、この記事はここまで。安食の言いたいことは これで十分伝わるでしょう? とはいいつつも、皆さんにもっとよだれを流してもらうために、 続けます。 雄山:米は、昼食でむすび弁当を作ったときと同じ、 有機栽培のミルキークイーンを、かまどを使って 羽釜で昔通りに炊いた。 団:米粒がぴかぴか光っている。 三河:素晴らしい香り。 雄山:梅は紀州産の梅漬けの5年物だ。 よく熟成しているから梅のまわりの梅酢がとろりとしている。 審査員:本当だ。また粒が大きくて立派だよ。 雄山:味噌汁の出汁を取った鰹節は、茹でて干し、いぶし、 カビを生やして仕上げた日本人の叡智の固まり。 さらに、海藻類を常食している民族である日本人には、 ワカメを使った味噌汁は日本人の原点そのものだ。 陶人:言われてみれば、味噌汁は大変なものじゃな。 雄山:また、梅干しは日本人の食生活で重要な役割を果たしてきた。 梅干しがなかったら、そもそもむすびなどというものが、 存在し得ただろうか。 日本は、食料の大半を外国に頼り、しかも食に対する 道徳心も食文化の伝統も忘れている。 だから、日本の食文化の原点としてこの三点を出した。 私の説教にうんざりされているだろうが、 ついでに説教をさせていただく。 京極:お、なんや? 氷の固まりとこの刺身はスズキやな。 雄山:この氷は、製氷工場ではなく日光の自然の池で 冬の寒さで天然に作った氷なのだ。 ゆっくりとした結氷の間に不純物は沈み、 きめが細かく、柔らかな味わいの氷が出来上がる。 団:そうか。見た目には同じ氷でも出来上がる過程で 味が違うんだ。 雄山:刺身を氷の上にのせていただきたい。 すると、スズキの洗いが出来る。 審査員:おお、刺身がちりちりになった。 氷の上で洗いを作るなんて。 以前、「水対決」の際に山岡君たちが卓上で洗いを作ったが、 この氷の上で作る方がまるで豪快。 雄山:スズキは海の表面近くを泳ぐ。 汚染された海で獲れたスズキは嫌な臭いがする。 京極:確かに、いやな油臭いスズキがあるな。 雄山:天地を乱すとこのスズキがまずくなり、天然氷も破壊される。 これこそまさに「至高のメニュー」そのもの。 "天地人"の価値を表すものなのだ。 審査員:すごい。これはすごい。 「至高のメニュー」は天地人を常に考えているという 冒頭の言葉の意味がよくわかったよ。 団:まいったな。ご飯と梅干しと味噌汁だけならまだしも。 陶人:氷の上で洗いを作らせるとはさすが雄山だ。 ゆう子:確かに私たちが卓上で作った洗いのはるか上をいくわ。 飛沢:最後にこんなものを用意されるなんて。 先生のすごさです。 山岡:ぬぬぬ・・・ ここまでにしようか?長すぎて読むの面倒でしょう? え?まだ読みたい? 雄山:デザートは細かく刻んだ干し柿を入れた、 柚子の香りのアイスクリームだ。 柚子の香りと干し柿の甘さが日本人原点だ。 審査員:柚子の香りと干し柿の甘さの調和がすごい。 最後に、体中すっきりしてくれた。 飛沢:干し柿がアイスクリームの中で柔らかくなって。 素晴らしい甘さです。 雄山:じつは今日お出しした料理のいくつかは・・・・ おっと、ここまででござ~る。本当におしまいでござ~る。 『美味しんぼ』はこの102巻で中断しているのだ。 最後に山岡と雄山が和解した、ということでニュースにもなった。 感動的だから是非読んでください。 そうして、続編が届くのを楽しみに待ちましょう。 ほかの美味しんぼ記事 牛乳嫌いの理由 http://plaza.rakuten.co.jp/nanchattevegan/diary/200904010000/ 懲りずにまたやってるよ!大食い狂争 http://plaza.rakuten.co.jp/healthycyuunen/diary/200903290001/ 干しイモはなんであんなに甘いのでしょう? http://plaza.rakuten.co.jp/kenkoukanrishi/diary/200903280000/ 日本の食文化について考えてみませんか? http://plaza.rakuten.co.jp/kenkoukanrishi/diary/200903220000/ 出典 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年06月07日 21時43分44秒
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