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食育に栄養学も食事バランスガイドもいらない

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2011年09月25日
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カテゴリ:塩パワーについて
昨日はテニスの試合の引率で栃木県の県総合運動公園へ行きました。
帰りにはどうしてもブック・オフ、ハード・オフ、オフ・ハウスがある
店舗に立ち寄ってしまう安食なのです。
ハード・オフではギターや、パソコン、カメラなどを見て回り、それからカー用品や
ラジコンなども見てワクワクしていました。
それからブック・オフへ移動したら『庖丁人味平』というコミックが
並んでおりました。『美味しんぼ』ファンの安食のこと、
パラパラとページをめくってみたらおもしろそう。
それで興味がわいて一巻だけを買いました。105円。

そして昨日のうちに読み終わりました。
『美味しんぼ』ですと、最終ページでは話が完結しているんだけど、
これは、最終ページでストーリーが続きになっているのです。
一ノ瀬と味平のキャベツ早切り勝負の途中で終わっているのですよ!
これじゃあ、第二巻も読みたくなるってもの。
しかし昨日見たところ、第二巻は抜けていたような気がする。
そこで今日は再びそのブック・オフへ出向きました。
そしてそこにあった『庖丁人味平』を全部購入しました。
840円也。つまり八冊しかなかったわけ。
抜けているのは第二巻、九巻、十一巻。
そこでただいまアマゾンにて、抜けている三冊を中古で注文したわけです。
よかった。これで全巻そろいました。ちなみに十二巻で完結です。
驚いたことに第一巻の巻末に林家木久蔵(現・木久扇)師匠が
解説を書いているのですよ。

さて、内容にちょいとふれておきましょう。以下のようなくだりがあります。

味平:川原さんこのみそ汁ちょっと水くさいと思わない!?

川原:そうかなぁ・・・。
   ははーんわかったョ。
   お前今日忙しかった上に暑かったんでずいぶん汗かいたろう・・・。

味平:ええ、なにしろ暑さにゃ弱いんで・・・。

川原:いいかい、人間てのは重労働して汗をかくと塩分が欲しくなるんだ。
   いい例が港湾荷役の労働者だ。
   あまりの重労働に大汗をかき、塩分が欠乏するため
   作業中に塩が配給されそれをなめて作業するって話だ。
   君の体も今日汗をかいたため塩分を欲しがっているんだ。
   だからおなじみそ汁もいつもより味がうすく感じるんだ。

味平:フウーン、なるほど。
   やっぱり川原さんは大学出だけあってちがうなあ・・・。
   そうかあ・・・、汗をかくと塩分が不足してからいものが
   欲しくなるのか。

   そ、そうかあっ!
   
川原:ど・・・どうしたんだ味平!

味平:カ・・・カレーだよ。きょうのチーフのカレーの秘密・・・!

川原:エエッ!あのカレーの秘密がわかったってのか!?

味平:いや、そのう・・・・、この、いまの塩分の話に関係がある。
   あのとき・・・チーフはたしか関東のウドン関西のウドンと
   言ったでしょう。

川原:ウ・・・ ウン!

味平:関西のウドンは知るの色もお味もうすいでしょう。
   それにくらべて関東のウドンは色も味も濃い・・・。
   もう一つチーフの言った言葉・・・・。
   この店の客がビジネスマンだということ・・・・。
   つまり・・・ そのう・・・ ああ、頭がこんがらがってきたョ。
   オレってどうしてこう頭悪いのかなあ・・・・。
   こう・・・ 自分ではわかってるんだけど、うまく説明できないんだ。

川原:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

   味平っ! わかったぞ、お前の言っていること!
   そうなんだ、あのふたりの乱暴者はどうみても
   ビジネスマンじゃない肉体労働者だ・・・!
   そうなりゃ当然うす味の上品な料理より関東のウドン・・・
   つまり味の濃い料理を好むはず・・・。
   ところがこの店のカレーは客、つまりビジネスマンの舌に
   あわせて作り上げた関西的な薄味のカレーなんだ。
   それを食わされたため・・・ あの二人はまずいと言ったんだ。

味平:ウン!ウン!

川原:チーフはそんなこと十分分かっていた。
   だからこそ彼らの悪口にも耳をかさなかった・・・。
   ところがお前が横から彼らにいどみかかった・・・。

味平:う・・・ うん・・・!

川原:チーフはお前のためにしたくもない味の勝負の場にたたされた・・・。

味平:そうかあ、悪いことしてしまったなあ。

川原:そこでチーフは二度目に彼らの舌に合うカレーを出した。
   おそらくカレー粉を増してタバスコソースで辛みを強くしたんだ。
   予想通り彼らはそのカレーをうまいと言った。

味平:そうなんです。その通りですヨ!

川原:でも・・・ そんなカレーではこの店に合わない・・・。
   チーフがほんとに苦労したのはこの店の客に合うカレーを
   作る方だったんだ。
   精魂込めたカレーライスはチーフの言ったように
   先に出した方だったんだ。

味平:ヘエー、やっぱり川原さんは頭いいんだんな。
   オレには逆立ちしてもそんなにうまく説明でいねえや。

川原:バカッ、おだてんじゃないョ。
(以下は川原が心の中で思っていること)
「おそろしいやつだ・・・。
たしかにいまぼくはあのカレーの秘密を説明できた・・・。
しかし・・・ それもこいつが汗と塩分のなぞに結びつけて
くれたからだ・・・。
ぼくには考えもおよばない発想だ。
こいつはぼくにないものを持っている。
理屈じゃない直感ですべてを判断する能力を持っている・・・。
しかも料理人にはこの直感ってやつが一番大切なんだ。」

『包丁人味平』は、楽天ブックスではこれだけしか手に入りません。

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最終更新日  2011年09月25日 18時31分42秒
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