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食育に栄養学も食事バランスガイドもいらない

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2016年04月02日
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テーマ:給食(10)
カテゴリ:食育について

もちろん、そんな声もあったという。

2013年より、とあるニューヨークの小学校。
全給食をベジタリアンにシフトさせた。
いったい、どうやって保護者の同意を得たのか。
実際、その取り組みは上手くいっているのだろうか。
ある日の給食にお邪魔させてもらった。

「校長先生、チョコレートミルクには、お砂糖がいっぱい」

「先生、チョコレートミルクには、お砂糖がいっぱい。
だから、牛乳のほうが健康的だよね?」
 ある日のこと校長先生は、小学校3年生の
生徒たちから、給食の人気メニュー
「チョコレートミルク」について、
そんな議題を持ちかけられたという。

 ニューヨークのクイーンズにある公立小学校
(アクティブ・ラーニング・エレメンタリー・スクール)の
Groff(グロフ)校長、そこから「どうやって
チョコレートミルクをメニューから外そうか?」
と子どもたちと話し合いをすることに。
そして「これを機に、よりヘルシーで栄養価の
高い給食への取り組みをはじめました」
 動きだしたのは約3年前の2012年。それまでは、
他の公立学校と同じように、アメリカの給食
といえば…とネットで散々写真を曝される
メニューと相も変わらず「ピザやホットドック、
サンドイッチ、タコスなどが多かった」という。
 肉に変わる代替料理としては、「ハマス
(茹でたひよこ豆を潰してペーストにしたもの)、
豆腐料理、ファラフェル(すり潰した豆を混ぜて
コロッケのように揚げたもの)など」を試作。
それらを「ファミリー・ディナー・ナイト」なる
保護者を招いての試食会を催し理解を仰いだ。
そうして“ベジタリアンメニュー”の給食の日を、
「最初は週に1日、それを2日、3日と増やしていった」
そうだ。

ベジタリアン給食で入学希望者が殺到?

 スナック、ソーダ、ジュース以外であれば、
肉入りのお弁当も許可している同校。
給食の時間、ある男の子は皆が列に並んでいる中、
そそくさと持参のお弁当を食べはじめていた。
「お父さんが毎日お弁当を作ってくれるの!」
という彼のお弁当には牛肉と彩り野菜の炒め物が。
 彼のように弁当を持参する生徒は
「全校生徒450人のうち、ベジタリアン給食を
はじめた当初は10%くらいでしたが、
いまでは5%もいない」という。
「保護者の中には、ベジタリアン給食に
反対されている方や、そもそも公立学校の
給食の品質を信用していない方も存在します。
ですが、ファミリー・ディナー・ナイトのあと
『これだけの食事を与えてくださるのでしたら
安心です。もうお弁当は持たせません』という
声も頂いたんですよ。努力が報われた想いでした」

 米疾病対策センターによれば、現在「太りすぎ」
または「肥満」のアメリカの子どもは約6人に
1人となっている。にもかかわらず、同校では
肥満の子どもを一人も見かけなかった。
もちろん、写真の通り同校にはアジア系の
生徒が多いというのも大きな要因では
あるかもしれない。しかし、ジャンクフードや
糖分の多いお菓子やジュースを無くした
「ヘルシーな給食」の功績は非常に大きいと
いえるのではないだろうか。一日の食事の一回が
ヘルシーであるということだけでなく、
それが毎日の週間となっているわけだから、
自然と食に対しての意識や好みも変わっていくだろう。
 過去4年間で、生徒たちの出席率は年々改善され、
市の平均が92%のところ、同校では
「97%以上をキープしている」という。
さらに、学力テストの結果にも変化が。
「過去3年間、ニューヨーク州でもトップクラスを
維持しています。2012年の学力テストは
全米中11位でした」
 上記のようなデータや、より健康的な
給食にシフトしたことが理由かは定かでは
ありませんが、と前置きをした上で
「近年は入学希望者が殺到している」と明かす。
学区外の生徒も平等に、“抽選で”受け付けて
いるそうだが、その人気っぷりは
「約150席に対し、1,000人もの応募があった」
というほど。

怖いな、この国。驚愕のアメリカンお粗末給食

 全給食をベジタリアンに変えるにあたっては
「いままでと同じ予算内でなら」というのが
市からの条件だった。知っている人も多いだろうが、
一部のチャーター(特別認可)スクールをのぞいて、
アメリカの公立学校の給食は、先進国らしからぬ
「お粗末さ」。基本的には、サンドイッチ、ピザ、
フライドチキン、フライドポテト、リンゴ
といった「手で食べられるもの」が主流。
 日本の公立学校で栄養バランスまで考慮された
美味しい給食を毎日食べて育った身としては、
そのお粗末さに唖然としてしまった。
グロフ校長も「予算が非常に少ないうえに、
一人当たりに与えなければならない量の
設定数値が高すぎる。ほとんどの生徒が
完食しきれていません」とこぼす。
 ニューヨークでもサラダバーのある
公立学校が増えはじめた、とニュースで
みたことがあったが、キャロット、トマト、
ブロッコリー、セロリ、コーンなどが
選べるセクションが同校にもあった。
だが、野菜の品質について尋ねると、
「できることなら、オーガニック食材を
使いたいが、いま現在の予算で実現するのは
非常に難しい」と校長先生。
 同校の給食は、保護者の収入によって無料、
もしくは1食1.75ドル(約210円。ちなみに
日本の小学校の給食の一食当たりの平均は
240円程度)だ。驚いたのは、「無料」で
食べている生徒は、全校生徒のうち約70%も
占めていることだ。

 ニューヨークのオトナたちが、これだけ
「ローカル、オーガニック、フェアトレード!」
と喧しい中、公立学校へ通う子供たちが口に
するものは、90年代のアメリカとほぼ
変わっていないことへの違和感たるや…。
 一方、そのお粗末な給食を食べて育った
ミレニアル世代に聞くと、子ども心に
「あれはあれで、美味しかったと記憶している」
という声も多い。「俺はこっそりチョコレート
ミルクを毎日2個飲んでいた」という友人
なんかは、「いまの子どもはロボットか!
子供がチョコレートミルクを批判するなんて
ありえないだろ!」と笑い飛ばした。
 なんだかな。「アメリカの給食ひどすぎる」
というショックと、「あんなものしか食べて
なくても、人間ってそれなりにちゃんと
育つんだ」という妙な安心感の狭間で、
筆者はまだ、複雑な気持ちを消化し
切れずにいる。ともあれ、“あんなもの”
から脱した第一波の子どもたちが大人になって
給食を振り返るのは、もう少し先のことだ。

http://heapsmag.com/school-vegelunch-eatgood00

ニッポンの給食もひどいよ!
癌を初めとする生活習慣病患者量産のための給食だよ!



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もっと変な給食 [ 幕内秀夫 ]





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最終更新日  2016年04月02日 21時47分03秒
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