カテゴリ:日本人は何を摂るべきか?
この4月、「週刊新潮」がセンセーショナルな記事を掲載した。なんと糖質制限を続けると老化が進み、寿命が縮まるというのだ(「糖質制限で『老ける』『寿命が縮まる』」「週刊新潮」4月5日号)。広告の見出しや記事を読んで、心配になった人も多かったのではないだろうか。 2010年頃から始まった「糖質制限」のブームは、今やすっかり社会に定着した感がある。 スーパーやコンビニに行くと、当たり前のように「糖質オフ」や「ローカーボ」あるいは「ロカボ」(低炭水化物)をうたうパン、麺類、発泡酒、お弁当などが並んでいる。 言うまでもないが、糖質制限とは三大栄養素(たんぱく質、脂質、糖質)のうち、糖質の摂取量を減らす食事療法だ。 糖尿病の改善や予防に効果的 なぜ糖質を減らすと「健康にいい」とされるのか。それは三大栄養素のうち、食後すぐに血糖値を上げるのが糖質だけだからだ。糖質を減らせば血糖値を低くコントロールできて、糖尿病の改善や予防に効果的とされている。さらに、短期間で体重を減らせるエビデンスがあり、多くの医師がその効果を認めている。 糖質は主食となるごはん、パン、麺類など炭水化物(主に糖質と食物繊維で構成される)に多く含まれている。また、甘いお菓子類やジュースはもちろんのこと、果物やアルコール類(とくにビールや日本酒など)にも糖質は多い。 糖質を減らす分は、野菜や肉料理、魚料理を満足するだけ食べていいとされることが多い。食べる量全体を減らす「カロリー(エネルギー)制限」のように、空腹に耐えなくてもいいところも人気の理由だ。 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」は、一日の総エネルギーの摂取基準として、たんぱく質13〜20%、脂質20〜30%、炭水化物50〜65%を目標値としている。これは、ごはんとおかず2、3品の定食的な組み合わせなら、毎食ごはんを茶碗一杯か、男性では昼か晩の一回だけ2杯食べる程度の量となる。 糖質制限では、この中からまずごはんを減らす。減らし方には、朝昼晩のうち一食だけ抜く緩やかな方法から、2食抜く方法、そして3食徹底して炭水化物を避ける厳格な方法まで幅がある。ちなみに、お茶碗一杯のごはん約150gの中で、糖質の量は55gほどだ。 スーパー糖質制限を実践する医師は68歳でも若々しい 国内でいち早く糖質制限の効用を広めた高雄病院(京都)理事長の江部康二医師は、糖尿病患者に対して3食徹底して炭水化物を避ける「スーパー糖質制限食」を指導している。江部医師自身も52歳で糖尿病を患って以来、68歳になる今日まで率先してスーパー糖質制限食を実践してきた。 「私の糖質の摂取割合は総エネルギーのうち10%足らず、一日30〜40gほどです。52歳のときヘモグロビンA1cは6.7%ありましたが、糖質制限をして以来、薬を飲まずにずっと正常値です(ヘモグロビンA1cは1、2ヵ月前の血糖状態を表す糖尿病の指標で、4.6〜6.2%が基準値とされる)。 68歳になった今も歯は全部残っていますし、肌もこの通り若々しいでしょ。糖質を摂らないから老化しにくいんです。眼もよく見え、聴力も低下していない。医学部の同窓会に行くと、『お前だけ年をとってないのはおかしい』って言われます」 続きはこちら↓ https://bunshun.jp/articles/-/8668?page=2 世にも恐ろしい「糖質制限食ダイエット」 (講談社+α新書) [ 幕内 秀夫 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年07月29日 19時00分12秒
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