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(ほぼ習慣)企業人コーチ・湘南太郎。の   「心に灯がともるBlog」

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2005/05/15
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カテゴリ:今日の出来事
こんにちはっ!
今日は、「少年の日の心」が蘇る個人的にステキな出来事がありました^^。

私は小・中と野球少年でした。
10歳くらいから少年野球チームに入団し、本格的に取り組むようになりました。
当初、道具は「あり合わせ」のものでした。
ところが、始めて半年くらい経った頃、父親が勤務先の近くの大型スポーツ店で、大人でも使える、当時としては最高級のグローブを買ってきてくれたのです!
オヤジは、そのグローブにローマ字でしっかりと名前を書いてくれたのですが、それがまた大人になったような気分を掻き立て、嬉しかったことを覚えています。
私は嬉しくて嬉しくって、夢中になって野球に取り組むようになりました^^。
実力は今ひとつでしたが、少年時代の野球は私にとって大きなウエイトを占めるようになったのです。

中学時代まで野球を続けたものの、高校に入ると、それまでにはなかった運動部に所属することを決め、残念ながら、野球との距離は遠のくようになりました。

それでも、当時のオトコの世界では、野球に触れ合う機会は時々あり、部活仲間とキャッチボールをしたり、確か授業なんかでもソフトボールなどがあったため、大人でも使えるそのグローブは、高校でも役に立ったのです。


でも、悲しいことが起こりました。。。
私が通っていた地元の高校は、定時制や通信制も併設されていたのですが、そのことに関係があるかはともかく、当時、非常に盗難事件の多い学校でした(「盗難高校」と揶揄されていたほどです・・・)。
建物も古く防犯設備も殆どなく、時々忘れた頃になっていろいろなものが失くなるのです。。。

私自身が盗まれたと思われるものでも枚挙に暇がありません。。。
中学の卒業アルバム(今でもないわけです)、お気に入りのアディダスのフーデッドパーカ、チャンピオンの部活用ネーム入りグランドジャケットなどなど。。。

その殆どが、いわゆる「部室」から紛失したのですが、古い建物のドアに昔ながらのダイヤル錠がかけられていただけなので、各人が様々なものを失いました。。。


悲しいことに、その中に、オヤジに買ってもらい思い出が詰まった愛用のグローブも入っていたのです。。。

それは、まだ「盗難が多い学校である」と認識する前のことであったとはいえ、自分自身の不注意さを恨みました。
もちろん、どこの誰かも分からない「犯人」のことも恨みましたが、恨んだところでどうにもなりません。
ただただ悔やんだことを今でもハッキリ覚えています。

あんまり悔しかったためか、「実は部室に置いていたのではなく、家の物置から出てきた」なんて夢を、当時、そして大学生になってもよく見たものです。
ですから、今でもその事実が、現実と夢の間で捩れているような観さえあるほどです。

このことは、さすがにオヤジには言えませんでした。
不注意があったとはいえ不可抗力ですから、叱られることもなかったかもしれません。
でも、めったに優しさを表に出すことのないオヤジの不器用な愛情を裏切るようで、どうにも口にすることが出来なかったのです。
実際には、野球好きであったにも関わらず、オヤジが小学生の自分を相手に、そのグローブを使いキャッチボールをまともにしてくれたのは、結局1回きりだったと記憶しています。
それくらい、当時は愛情表現を示さなかったオヤジですが、それだからこそ言えなかったのかもしれません。。

何れにせよ、買ってもらってから7年ほどでしょうか、私の前からその愛用のグローブは永遠に消え失せてしまったのです。。。


大人になった今でも、会社関係等で野球をすることが時々あります。
そんな時、必ずといっていいほど、野球に夢中になっていた少年時代の自分と、オヤジに買い与えられたあのグローブを決まって思い出すのです。
楽しくもあり苦々しくもある野球にまつわる思い出を。。。

あの汗と土と油にまみれた愛用のグローブは2度と帰ってはきません。。。
それでも今になっても、あのグローブでもう一度キャッチボールがしたい、
白球を追いかけて汗をかきたい、
そんな気持ちがどこからともなく留まることなく押し寄せてくることがあります。
少年時代の野球と仲間と監督やコーチ、弁当や夏場の休憩の対応などで応援してくれた母親、そしてただ最高級のグローブを買い与えてくれた父親。。。


私は、あのグローブをもう一度手にすることにしました。
愛用のグローブは帰ってこないけれど、少なくとも同じタイプのものを手にすることは出来るはずです。
1年ほど前からそんな気持ちがフツフツと湧いてきて、半世紀以上も前のモデルですが、どうにかして再度入手したくなりました。

今は、便利な時代です。
インターネットを介して、昔の思い出の品の代用品を探すことが出来るのです。
私は、某オークションサイトを利用し「アラート機能」を活用して、どうにかしてあのグローブにもう一度再会することを試みました。

「あ、ある!」
やっぱりありました。
ちょっとしたモデルらしく、時々、新古品や中古品が出展されるのです!

でも・・・、オークションのサダメではありますが、思い出を取り返すというだけにはあまりにも高価すぎる値まで必ずや上昇してしまうのです。。。
「所詮は、過去への執着だしな・・・」
たまにしか出展されることがなく、必ず高値がついてしまうことを何度か見るにつけ、「思い出を振り返るな」と戒められているようで、半ば諦めかけていました。


がっ!
(ここまで引っ張ってきましたが・・・)先日、無事落札出来たのです!!
しかも、それほど高値ではない金額でっ(とは言え主観ですが・・・)!!

あくまで代替品とはいえ、嬉しくって仕方がありません!
もう一度あのモデルを手にすることが出来るのです!!
1980年のモデルということも新たに分かりました。

そして、この喜びをさらに大きくしてくれたのが出品者サマの心温まる対応です!
落札後、直ぐに心のこもったメールを頂戴し、私が「半世紀ほど前オヤジにもらった思い出の品です」とのメッセージを添え、「週末を挟むので送金は週明けに」との返事をしたところ、「○○さんにとって思い出の品ですから、直ぐにお送りします。当時としてはかなりの出費のはずでお父上も随分奮発されたようですね、それだけ何がしかの期待があったのでしょう」との、心のこもったメッセージを頂戴したのです。
私は、これを読んで、出品者さまの対応に心が温まると同時に、当時のオヤジの愛情と気持ちにあらためて胸を熱くせずにはいられませんでした。。。

そして・・・
今日、無事届きました!
確かに、あのモデルです。
あの時、初めてグローブを与えられた時の感動が、別物ではあるものの確かに蘇ってきました。
しかも、四半世紀を経てなお、飽きの来ないデザインであることはもちろんのこと、革の状態も、今市販されているものに勝るとも劣らないくらい良いのです!!
(全くの新品同様の状態でした!)
あの頃とは、また違った感動も味わうことが出来ました。


夕方、暗くなりかけた空き地で、5年以上付き合っている妻と初めてのキャッチボールをしました(確かに、「キャッチボールはコミュニケーション」です!)。
妻にも、私の嬉しさが伝わったようです。


今度、実家に帰るときには、このグローブともう一つのを持って行こう。
歳を重ねたオヤジはキャッチボールをしてくれないだろうけれど、オヤジの最愛の7歳の甥っ子が、きっと相手をしてくれるだろう。

そして、あらためて言おうと思う。
「ありがとう、そして、ごめんなさい」と。。。

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(ほぼ習慣)「思い出のの4行日記」

■(事実):「思い出の品」に違った形で再会した。
◆(発見):いろいろな人の「愛情」を感じた。
●(教訓):愛に報いよ。
★(宣言):私は、人の愛情に応える人間です。

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※蛇足ながら、「ブログ」と「グローブ」(↓)って似てますね!?





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Last updated  2005/05/16 11:14:07 PM
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