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カテゴリ:太陽の塔のつぶやき
今自分にとって一番大切なものは何かと聞かれたら、価値観と答えるだろう。
意識的か無意識かどうかにかかわらず、人は必ずなんらかの価値観によって自ら行動の選択をしていると思う。 価値観の中でも万人に受け入れられる共通の価値観がある。 例えば、日本の刑法の中で一番刑が重いのは殺人で、ほとんどの日本人の共通認識と言えるし、それは人命を尊ぶ価値観につながる。ただ、稀に盗みを殺人より罪深いことだと信じている人がいるらしいし、姦淫を殺人より罪深いことだと教える宗教団体も現に存在するので、残念ながら全ての日本人というわけではない。 こういった日本人の価値観に大きな影響を与えたのは、仏教だと思う。仏教では明確に殺生を戒めている。 戦国時代に僧兵として寺の坊さんが刀を持って戦った歴史があり、仏教の不殺生戒と矛盾しているという人がいるが、仏教徒であれば武器を持ってはいけない。だから、僧兵は仏教徒ではなく単なる兵だ。 もし仏教を信じることができなければ、武器を持って仏教徒を守ることで徳を積むことできるという。 文献によると、そういうルールが存在したのは釈迦以後の時代で、それ以前の仏教では宗教上の罪を戒めるための殺生を禁じていなかった。もし殺生を罪とする価値観がこの世に存在しなかったら、人を殺すことで安易に問題解決する世の中になっていただろう。例えばマフィア映画のような世界がグローバル化したような世の中に。 そういういう意味では釈迦に感謝したいし、釈迦が示した今なお色あせていない画期的な価値観を後生に伝えたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年11月22日 19時37分35秒
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