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テーマ:最近観た映画。(39822)
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最後まで途中でタバコを吸わずに観れました。
多くの映画はセリフ一つを聞き逃すとストーリーが追えなくなりますが、この映画はそういう作りになっていません。 ゆったりとしたテンポが私の性に合います。 ただ一度だけ戻して確認し直した素晴らしいセリフがありました。 メルビンとキャロルがレストランで食事をするシーンで、メルビンは 「いい人間になりたくなった」 You make me want to be a better man. とキャロルに言います。 日本語訳ではピンときませんが英語だとキャロルの機嫌が治った理由がわかります。 英語では「君がそうさせてくれた」という部分をはっきり言っています。感謝の意味が含まれています。 でも日本語訳ではメルビンの意志しか表現されていません。 邦題の『恋愛小説家』も然り。 原題は 『As good as it gets』ですので、内容が全く反映されていません。 この映画はジャック・ニコルソンとヘレン・ハントがそれぞれアカデミー賞主演男優賞と主演女優賞を受賞している作品であり、名実ともに傑作であるにも関わらずあたかも三流映画のような印象を与えています。 メルビンがキャロルに「もう会いたくない」と言われサイモンに「死にたい」と漏らしますが、今の私にはその気持ちがよくわかります。 私もすっかりオッサンになってしまったのでしょうか。 サイモンが、それは愛であること、また愛する女性がいること自体が幸運であると諭し励まそうとしますが、メルビンは「彼女に殺される」と恐れます。 強迫神経症だけではなく、被害妄想がありますよね。私も「母に殺される」と本気で思ったことがあるのでその気持ちはよくわかります。 メルビンがサイモンに励まされたように私も恐怖心を克服する勇気をもらいました。 若い時にはただ「面白い映画だなあ」と思いましたが、歳を経て観るとまた違う味わいになる奥深い映画です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015年03月20日 23時13分47秒
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