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災害ボランティアの体験談をシリーズで書いたが、最後に感動した話で終わりたい。
淡路島のボランティアには様々なところから、「何とか力になりたい」と自ら足を運んで「人助け」をしている人がいた。僕はそれまでボランティアに対してある種の偏見を持っていた事も事実だったのであるが、(「災害ボランティアを考える(その1)」)淡路島のボランティアで出会った人達は、本当に素晴らしい人達であった。 先に話した庄島君、彼とは結局一週間一緒に過ごした(その内、海辺の野宿二泊)のだが、彼の生命力は凄かった!人のカップラーメンの残り汁はすするわ、飯ごうの底にこびりついた「おこげ」は残さず削り取るようにして食べるわ...。 「すごいねぇ庄島君...」と言うと、 「いやあ、色んなところでボランティアやっていると、なかなか自分の食べるものまで面倒見れないんですよ。被災者の人達に食べ物先に食べさせてあげるもので...。だから、残り物ばかり食べてたんですけど、残り物でも何でも、食べられる時に何でも食べておかないとですねぇ」 さすがである。災害ボランティアをする人の中には、 「どこに泊まればいいんですか」とか 「私たちの食事はどうなっているのですか」 などと言って、ボランティアされる人がいるという。被災地に行って、自分たちが面倒見てもらわなければならない人が多くいるという。情けない話だ。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 熊本から来た、カップルの坂下君と光安さん。 この若い二人は、部屋でテレビを見ていた時に、兵庫県の水害の模様が流れたそうで、その時に坂下君がぽつりと言ったそうである。 「ねぇ、俺たちにも何かできる事ないかなぁ」 その一言で、二人は「自分たちも何とかこの困っている人達の力になりたい」と、二人でバスに乗り、はるか熊本から淡路島までやってきたのである。 素晴らしいのは、彼女の光安さんである。坂下君がその思いを口にした時、彼女である光安さんが「何言ってるの!やめてよ!」などと言っていれば、坂下君は来る事ができなかっただろう。素晴らしい彼女だ。 坂下君と光安さんのいつもの写真も掲載! なかなかの美男美女だ!結婚しろ~! その他、会社の休みを返上してボランティアに駆けつけた、 サンヨー電気の女の子三人組 最初は、文句を言ってばかりだったのに、30分もすると、一生懸命に、本当に一生懸命に、泥まみれになり、一人暮らしのおばあちゃんの家を、きれいに片付けた、地元中学生のみんな。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 最後の御宅で、こんな光景が見られた。一緒に行った、久次社長が、ふと見ると、おばあちゃんの家の裏で、おばあちゃんを目の前にして「土下座」している。「何かあったのかな?」と心配しながら、その場を離れた。 後で久次社長に聞いてみると、次のように言った。 「窪山君、さっき、ばあちゃんが俺にね、『ありがとう、ありがとう』って言って、エプロンのポケットから泥まみれの千円札を何枚か俺に渡すとよ。『これでみんなでジュースでも飲みなさい』ってね。俺は涙の出てねぇ、ばあちゃんに言ったとよ。『これは受け取れません』って。けどばあちゃんがね、どうしても受け取らせようとするものだから、土下座して謝ったよ。『どうしても受け取れません』って言ってね」 おばあちゃんは、本当に嬉しかったのだろう。 今、色んな事件が世間を賑わしている。信じられないようなことがおきる事もあり、この日本はどうなっていくのだろうかと、将来が不安になる事もある。しかし、「日本もまだまだ捨てたものではない」心からそう思う事のできる若者たちと出会う事のできた、淡路島の災害ボランティアであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 24, 2005 07:42:58 PM
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