カテゴリ:日々
私が産声をあげた町。山陰の小さな町K。 海は国立公園に指定されるほど美しい。 そんな海で小さな遊覧船のガイドをしていたことがある。 船の修理などをするこれまた小さな会社の事務をしていた母が、 当時遊覧船や民宿、渡船を経営していた「Kのじーさん」に 娘をバイトにといわれたらしい。 夕暮れ時に、お客さんは4人ほど。 行きはガイドするけど、帰りは程ほど。 船長の横に立って、まっすぐ前を見て、 夕焼けにキラキラ輝く水面をみて、素直に美しいと思った。 美しいという言葉しかでなかった。 私にとって、その遊覧船のガイドをしていた頃が、 一番懐かしくて、そして、 大嫌いだった地元を、こんなに美しくて素晴らしいところが あったなんて・・・。と再認識させてくれた。 これは、遊覧船に乗ってないとわからなかった。
この思い出には、Kのじーさんが欠かせない(笑) Kのじーさんは、70歳近くでもけんかっぱやくて、 ずーっと海と一緒に生きてきた人だったから、 汗はいつも海のにおいがしていて、 軽トラで走る時はいつも1速で、 エッチで(笑) でも、人一倍優しい人だった。大好きな人だった。 そんなじーさんも、 私が平塚にきて、数年後になくなった。 確か最後に見たのは、病院の階段をのぼる、後姿だった。 声をかけておけばよかったと。本当に後悔した。
あの当時のことを思い出すと、 楽しかったのと、胸がぎゅーっと締め付けられるのと、 なんて表現すればいいんだろう? 今では1年に1度かえればいいその町との 深い深い繋がりを感じてしまう。
今、地質学的にも有名な山陰海岸は、 私がガイドしていたあたりも日の目をみているらしい。 ガイドの途中に思わず本気でつぶやいた、 「あ~、キレイですね・・・。」 素直な感動を船に乗船してもらった お客さんと一緒に共有した。 私はもう、平塚の住人ですが、 私の産まれたその町は、沢山の方々が感動をして いただける町だと思っている。
小さな町。 海がきれいな町。
そんな町にも、もうすぐ夏がやってくる。
‥...━━━☆・‥...━━━☆・‥...━━━☆・‥...━━━☆☆ SIGNDESIGN<サインデザイン> 私の同級生。 地元に残っている人多数発見。 みんな頑張ってるね。 うれしいよ!
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Last updated
Jul 1, 2011 11:37:41 AM
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