和解交渉は、あせらず、じっくり、主導権を取って・・・
午後1時20分頃、Tさんの過払い金に件でやっとS社から電話、 こちらから電話したい気持ちを抑え、待っていた甲斐があった。 一週間程前、「5月31日まで回答を頂けるよう、もし誠意ある回答が 無い場合は訴訟提起も辞さない」旨の請求書兼通知書をおくったその 返事だ。 S社「大変遅くなって申し訳ありません、Tさんの過払い金の件 ですが?」 私 「昨日までの期限ですよ」 S社「すみません、ほかにも過払いがたくさんありまして・・」 私 「てっきり払って頂けないと思い、訴状を書いていたところ ですよ!!」 S社 少し、驚いた様子で、「えぇ!!訴訟ですか」 私 「訴状の下書きですよ・・」 「きのうまでに返事をいただけなかったからですよ・・」 S社「なんとか和解お願いします」 「18万でというわけにはいきませんよね?」 (完全に浮き足立って、弱腰のS社) 私 「それはできません、請求額は20万7,313円ですよ」 「今までも、そんなに減額に応じたことはないですよ・・」 S社「わかっています、先生の条件のきついのは・・」 (その後2,3のやりとり) 私 「わかりました、一日遅れたとはいえ、電話してくれた のですから・・」 「20万7,000円丁度で結構です」 「あなたの立場もあるでしょうから・・」 S社「ありがとうございます、早速稟議上げます」 最後にS社 「裁判は止めましょうね!! お互いにお金と時間がかかるから・・」 と一言残して電話を切った・・・・(こちらとしても、裁判はする気はありませんよ・・・・と) このTさん(女性)、自分で取引履歴を取り寄せ、過払い請求に及んだが、全然相手にされず、逆に「遅れている分どうするのだ」と脅される始末、市民相談に行くと、「あなたは支払い困難ではないからできません。多重債務などで苦しんでいる人のためのもの。現にあなたは支払えている、やり繰りの問題だ」と相手にされず、さらに勇気を振り絞って、市の法律相談に行くと、今度は「業者の担当者もあなたが過払い請求すれば当然返さないと言います、あなたが丁寧な対応ができれば、0和解ができます。」と調停を進められてしまった。 すっかり法律専門家不振に陥ってしまったTさん、このブログを見たと、わざわざ仙台から電話を頂いた。 「今時、こんな法律専門家がいるのか!!」「たとえ20万円でもTさん にすれば、大切なお金なのに」と唖然として、憤慨した、 そして私が受任することになった。 (5月9日のブログに関連記事記載) 早速、結果をTさんに電話 「えー本当ですか!!」と驚いていた。自分はやってはいけないことを やってしまったのでは? と思い悩み、郵便ポストに相手からの訴状が投 げ込まれているのでは、と毎日ビクビクしていたとのこと。 たとえ、わずかなお金でも、決して泣き寝入りしないで貰いたい。専門家と呼ばれる我々も、決して諦めさせるようなことをしてはいけない。不当利得を業者に残さないためにも・・ 久しぶりにすがすがしい気分だ、仕事を成し遂げた満足感は金額の多少に関係ない・・