ギャンブルや、甘い誘惑を断ち切って真の再生
Nさんは個人再生手続き中である ギャンブルと身分不相応(飲食、女性との交際等)で多重債務に陥ってしまった。 仕事に身の入らないんNさんを見かねた上司が, 人伝えに当事務所を知り 一緒に来所されたのは昨年11月中旬である。 総額550万程の借金、取引期間も短いため、個人再生も視野に入れて債務整理 を開始した。引直しの結果やはり489万円の債務が残った。 将来利息をカットして貰ったとしても支払いは困難である。 大幅に債務を減らせる個人再生を選択、これなら借金は100万円に減る、 3年分割で月3万足らずの支払い、十分再生が可能だ。 本日は個人再生委員と面接日、私も同行する。 個人再生委員とは再生債務者の財産および収入等を調査したり 適正な再生計画案を作成するために必要な勧告をしたりする。 再生委員 「00銀行の口座にY生命から120万程入金がありますが?」 Nさん 「親が私に掛けていた保険が満期になったそのお金です」 再生委員 「そのお金は?」 Nさん 「5万程小遣いでもらい、後は返しました」 再生委員 「その辺、司法書士さんの方で詳しい報告書を上げてください」 「清算価値に関係しますから、裁判所が一番知りたい部分ですから」 私 「わかりました」 再生委員 「それから、12月、1月の交際費の5万円は年末、 年始だったからですか?」 Nさん 「はい、普段の月はその半分ぐらいです」 再生委員 「今もパチンコや競馬はやっていますか?」 Nさん 「もうやめました」 再生委員 「月々3万程の支払いは大丈夫ですね」 Nさん 「間違いなく払っていけます」 再生委員 「後は何の問題はないでしょう」 「再生が十分可能だと、裁判所に意見書を出しときます」 私とNさん 「ありがとうございます」と一礼して面接終了 帰り道、安堵したのか、Nさん「今月から社内預金を始めることにしました」 と笑顔で一言 私「その気持ちを忘れないで頑張つてください、まだ終わったわけではないですから」 と釘を刺す。 まだまだ、再生は始まったばかり、ギャンブルや、甘い誘惑を断ち切って、 借金を完済するまでの道のりは厳しい。また、もとの道に戻ってしまうか、 再生を成功させるかはNさん次第だ。