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今日は大事な人の4回目の命日です。
彼には好きな人がいました。 文字でしか会ったことのない異国の人でした。 優しく朗らかな彼女の言葉は いつでも彼の心の支えでした。 彼女もまた、文字からにじみ出る彼の人柄を愛していました。 2人はまだ見ぬ運命の人に逢う日を心待にしていました。 けれど彼は、全てにサヨナラを言う日を唐突に迎えねばなりませんでした。 彼女は言葉を失ったまだ見ぬ彼を、それでも2年間愛し続けました。 いつの日か、愛しい彼がひょっこり出てきて、 「全て冗談だったよ。」 と言ってくれると、信じてたからです。 丘の上にたつ、彼のお墓に手を合わせるその日まで。 手を合わせる彼女を撫でるように、 海が見えるその丘に風が吹きました。 風は優しい歌を連れて来ました。 _____ 一番星に祈る それが私のクセになり 夕暮れに見上げる空 心いっぱいあなた探す 悲しみにも 喜びにも 想うあの笑顔 あなたの場所から 私が 見えたら きっといつか 会えると信じ 生きていく _____ 彼女の心は、声をあげて泣きました。 そうして、生きて行くのでした。 いつの日か必ず、彼に会えることを祈りながら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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