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テーマ:スローライフ(924)
カテゴリ:自然
「あなたが田舎に向かうワケを一言で!」
これが番組の最初の質問だった。 昔からネイティブアメリカンの人たちと生きたいとか、 土と緑の深い土地に行きたい気持ちは強かった。 大学でたくさんの学びの場がある東京に出てきてよかったけど、 体が都会を受け付けなくなって久しい私にとっては、 土のある場所に向かうのはあまりにも当たり前で、 一瞬この問いに戸惑った。 あれ?なんでだっけ? みたいな(笑) その時に浮かんできたのが 「全体性」というキーワード。 今の教育や、街での暮らし、働き方は、 私たちの一部しか使っていない。 基本的に、頭でっかち。 ガスも電気もないところでしばらく暮らしてみたらすぐにわかる。 ただ単に「生きる」というだけで、 どれだけ労力がかかることか。 着るものは手で紡ぎ、縫い合わせ、染め上げる。 とてもクリエイティブな仕事。 食べ物は、海や森にでかけて行って、 五感を研ぎ澄ませないと得ることができない。 住むには、住民達のマンパワーと知識を集め、 自然から材料を頂く。 太陽がないと、洗濯物はもちろん、 火を起こすヤシの実の皮も乾かないし、 何より真っ暗で困っちゃいますから! 「自然との共生」「エコロジー」なんて 大層なこと言わなくても、 自然がなければそもそも生きていけないのだから、 誰だって自然の一部として生かされてることを理解する。 体感覚、五感、感性、創造力、 人・共同体・自然と共に生きる感覚。 そういう、現代では切り落とされてきた感覚を使っていくと、 人としてホールになっていく感じなんだ。 クリエイティブはアーティストのもの、 健康は医者のもの、 運動はアスリートのもの、 学びはエリートのもの、 国の創造は政治家のもの…。 あらゆることを専門化することによって、 ひとつひとつの分野が洗練され、発展してきたのはいいけど、 人としてバラバラに分解されてもろくなっている感じがするんだ。 自然の中で、ただ、「生きる」ことを繰り返していくと、 自分の小宇宙である体と、外にある大きな宇宙が調和して とても心地良い…。 その全体性の感覚を大切にしたくて、 田舎に向かうんだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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