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浦沢直樹 「あさドラ!(第1巻)」(小学館)
そんな中で、おなじみの「ゆかいな仲間」、ヤサイクンのマンガ便だけが、新しいマンガの窓口です。もっとも、彼のマンガ便は、週刊誌に連載された作品が単行本になって、その単行本が古本になって、という経緯を経ての入手の場合が多いので、「新しいマンガ」とはいいながら、案外、古い。 原泰久の「キングダム」なんて、人気があって高いからと、値が下がるのを待っていると映画化されてのしまって、もはや高根の花になってしまったりして、ますます手に入らないということも起こるわけです。(書名をクリックしてみてください) ところが今回は「連続漫画小説」と銘打った、出たばかりの第1巻が、ヤサイクンから届きました。そういえば「夢印」も新刊でした。 「好きなんですね。浦沢君が。」 さて、「あさドラ!」です。主人公は「浅田あさ」。「アサちゃん」ですね。 この少女ですね。表紙にもアップの写真があります。いい雰囲気ですねえ。 舞台は1959年の秋、伊勢湾台風に直撃され、1000人を超える死者、甚大な被害を受けた名古屋。シマクマ君の親の世代にとって台風といえばこれ。という、シマクマ君自身は当時4歳ですが、その3年後の第二室戸台風ともども、「台風の恐ろしさ」の象徴だった台風というわけです。 その台風の最中「アサちゃん」の活躍でドラマの幕が上がります。ここから2020年までの60年が、このマンガの「時間」であるようです。天才操縦士でコソ泥で誘拐犯のシミッタレおやじ、「春日」。「おばさん」という呼称を拒否する、怪しい飯屋の女将「きぬよ」。 早くも、いつもの浦沢キャラクターが、わきを固めて好調なスタート。ここから、いったいどんな「どえりゃーでかんわ」が待っているのか。 どうやって飛行機を手に入れ、小学生の少女が金の亡者で鬼ババ風の女将「きぬよ」をどんな条件で口説いて山もりの握り飯を手に入れたのか。そこは、まあ、読んでいただくほかありませんが、 もちろん、次回へ、いや最終回へ向けてか、最終回は2020年、オリンピックに浮かれる東京が焼け野原と化す模様ですが、仕込みもバッチリ。上空から「アサちゃん」が見つめる、被災地に残された、あの巨大な・・・・。 浦沢ファンは、読まんとしようがないですかね。やっぱり。 「ああ、第2巻はいつ出るんやろ!?」(第2巻はこちらをクリック)(3巻)はこちら。 ちなみに浦沢直樹は東京の出身ですが、このマンガの出だしは名古屋弁がおもしろい。どうも、名古屋方言の仕込みをきちんとやったようですね。(S) ボタン押してね! にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.04.01 09:53:14
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